QCC ニュース (2003年4月5日号)
 
     
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ニューヨークのWTC跡地再開発国際コンペは
米国人建築家リベスキント氏の
超高層ビル案(541m)に決定

 

 

  01年9月11日の同時多発テロによって、ニューヨークの世界貿易センタービル(WTC)の跡地再開発計画で、ロワーマーハッタン再開発公社は、国際コンペの最終案に米国人建築家ダニエル・リベスキント氏の建築案を選出した。日本の建築家、坂茂氏が参加するチームの案は最終選考2案のひとつに選ばれていたが、惜しくも落選した。
  テロで崩壊した直後、再開発構想では「超高層ビルをつくらず、高層ビル4棟構成にする」「建築物はつくらずモニメント広場にする」や、「ニューヨークは、米国経済の象徴とする場所、早期に建設すべき」などの案が浮上してい。
  リベスキント氏はドイツ・ベルリン市にあるユダヤ博物館を設計した建築家として知られている。今回の国際コンペでは、高さ541メートルの超高層ビルを提案。「世界の庭園」をテーマに、世界中の植物を集めたガラス張りの空中庭園を垂直に配置したデザインとなっている。また、WTCそのものの跡地は、メモリアル施設として残すことにしている。
  同公社は2月初め国際コンペに参加した7チームの案から、2案を最終候補に絞り込んでいた。坂氏や、フレデリック・シュワルツ、ケン・スミス、ラファエル・ヴィニオリの各氏が参加するグループTHINKは、「世界の文化」をテーマに掲げ、商業拠点から文化拠点に転換することなどを提案していた。
 最終選考に当たっては、市民の声を聞いた上で同公社とニューヨーク州、ニューヨーク市当局が決定した。リベスキント氏が提案した超高層ビルは、現在のところ世界で最も高いペトロナス・ツインタワー(マレーシア・クアラルンプール市)の高さ452メートルを大きく上回るものである。

記事転載:「日刊建設工業新聞」(2月28日付)

 
 
     
 

鉄骨建築と鉄筋コンクリート建築との比較を論議
鉄骨造建築技術者のサンプリング会が
シンポジウムを開く

 

 

  国土交通省発表による建築物着工統計の平成13年4月−14年1月によると、前年比8.2%減。構造別で、S造(鉄骨)10.0%減、SRC造(鉄骨鉄筋)14.0%減、RC造(鉄筋コンクリート)0.7増。14年4月−15年1月の前年比8.2%減で、S造3.9%減、SRC造16.4%減、RC造4.0%減となっている。この数年の傾向ではRC造は極端な増減はないが、S造・SRC造の減少しているが、SRC造は4年続けて十数パーセントの減少となっている。「建築が減少する中で、鉄骨造からRC造に代わっている」と指摘する要因である。
  そこで、鉄骨造の優位性を確認するシンボジウムが行われた。その主旨を専門紙の社説が述べている。

  「RC造に打ち勝つ競争力のある鉄骨造とは」こんなテーマのもと、鉄骨造建築業界に携わる技術者が、RC造に真正面から取り組むも催しを2月21日、東京・港区芝の建築会館ホールで開いた。この企画は、鉄骨造建築に携わる設計・施工・検査技術者ら組織するサンプリング会(矢部喜堂会長)が主催したもので、討論のおもな骨子は「ユーザーが求める鉄骨造を設計・施工するためには」であった。
 聴講者の多くは「鉄骨造とRC造の比較が新鮮だった」との感想もあり、産・官・学から200名を超えた。会場を建築会館であったことが象徴的であり、議論の対象を鉄骨造の大半を占める中・低層建築物としたことにも意義があった。
  最近、超高層建築物の領域は、これまで鉄骨造とされてきたが、この分野にRC造建築物の進出がめざましくなってきている。このことはゼネコンが、現場の一貫施工と管理ができるRC造に対して、鉄骨造は「設計・施工・製作の三者が一体となった生産システムが構築されているか」といった反省がある。建築基準法改正や技術規定のあいまいさ、法改正施行後に露見した「法体系と経済活動の乖離」などをみると、改正基準法に関しては「阪神大震災の教訓」や「性能設計の思想」が明確でない。「安全な建物」を供給するシステムが未成熟で、「安全」という建築基準法の基本が主軸になっていないといった声も聞かれている。
  「なぜ鉄骨造でなく、RC造なのか」これまで鉄骨造の領域であった超高層住宅がなぜRC造で建設されているのか、そんな疑問を解き明かすことが鉄骨造の将来の礎になる。鉄骨造建築物の減少といった一側面だけに不安を煽るのではなく、RC造の実態・実情や課題を学び、そこから鉄骨造を模索する。
たとえば、実際に建っているRC造建築物を鉄骨造で設計したならばどのようになるか、構造設計やディテール、鉄骨製作、現場施工、コストなどを含め徹底検証し、その結果を「RC造との徹底比較」として公開討論できれば理想的である。今回の討論会は、そのような可能性に結びつくことに期待する。

記事転載:「週刊鋼構造ジャーナル」(2月24日付 社説)

 
 
     

首都圏ではペット飼育可マンションが急増

=不動産経済研究所調べ=

 

 

  少子高齢化に伴って、異常なほどのペットブームである。犬猫も大事な家族の一員として住居内飼育が当たり前になっている。そうした背景もあって、首都圏ではペット飼育が可能な分譲マンションが急増している。
  民間調査機関の不動産経済研究所が行った調査によると、昨年1年間に供給されたペット可とするマンションは3万戸を超え、前年比で80%近い伸び率を記録した。特に東京都区部のマンションでペットとの同居を認める物件が多く、ペット可マンションとして1万0,133戸が供給された。
  ペットの飼育を管理規約で認めるだけでなく、足洗い場、グルーミング室、ペットサイン付きエレベーターなどの設備を設けるなどペット主体のマンション化している。
  都心回帰がマンション人気を支えているが、その一方で癒し効果としてのペットブームがペット同居に拍車をかけている。ペット飼育を認めるマンション住戸の割合は、全供給戸数に対して3割を超えており、この傾向はますます増えると予測している。

 
 
     

高温下でも性能維持する粘弾性制震ダンパー開発、
「日本橋1丁目計画」で採用

=清水建設・横浜ゴムの共同開発=

 

 

  清水建設はこのほど、温度が上昇しても減衰性能が低下しない新素材を用いた粘弾性制震ダンパーを横浜ゴムと共同開発したと発表した。すでに同社などのJVで建設中の「日本橋1丁目計画」(地下4階・地上20階建て、延べ床面積約9万8,443平方メートル)に採用され、全フロアで合計300台設置する。
  新開発のダンパーは、粘弾性体に横浜ゴムが開発したスチレン系ゴムの新素材を採用し、従来使われていたゴムより減衰性能が高く、しかも温度が上がっても軟らかくならないためダンパーの性能が低下しない。しかも従来品に比べ、約2割少ない設置台数で同等の耐震性能を確保できるとしている。また、1台当たりの価格も従来品以下に抑えている。
  ダンパー本体はシート状のゴムと鋼板を交互に挟んだ構造。ゴムと鋼板を重ね合わせた後、全体を加熱し、ゴムを一気に溶解させて鋼板に接着する「加熱溶解方式」で製造する。ブレース型ダンパーとして建物の外周部や、内部の柱と梁で囲まれた鉄骨フレームに斜めに取り付ける。
  同社では、大地震以外に小規模地震、強風による揺れなどの吸収できるため建物の価値を高めることができるため、自社設計・施工の物件では建築主に提案・採用するほか、設計事務所に対しても積極的にPRしていく方針。

 

   
 
     
粘弾性震ダンパーを採用した「日本橋1丁目計画」