QCC ニュース (2003年5月5日号)
 
     
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再生−環境と建築をテーマにした
「安藤忠雄建築展2003」開催中

=東京ステーションギャラリーで5月25日まで=

 

 

  建築家・安藤忠雄氏(安藤忠雄建築研究所所長、東京大学教授)の作品展「安藤忠雄建築展2003」が4月5日から5月25日まで、東京駅の東京ステーションギャラリーで開かれ、連日大変な盛況振りである。
  作品展のテーマを<再生−環境と建築>とし、安藤氏は「都市は自然や文化、経済や住空間が重なり合い、それが周辺環境とネットワークして行くように作らなくてはならない。今きちんとした都市を作らないと、いつまで経っても都市を持たない国民になってしまう」と都市再生を訴えた作品展としている。
  展示会場は、5ブロックに分けられ、(1)「PARIS」はピノー現代美術館とユネスコ瞑想空間、(2)「NEWYORK」はグランド・ゼロとマンハッタンのペントハウス、(3)「KOBE」は兵庫県立美術館+神戸市水際広場と六甲の集合住宅氈E・。、(4)「NAOSHIMA」は直島コンテンポラリーアートミュージアム&アネックスと現在建設中の地中の美術館、(5)「TOKYO」は旧同潤会の青山アパート建替計画と国際子ども図書館で、各コーナーとも安藤氏のデザインスケッチ、模型、写真などの興味深い展示構成。
  特に、青山アパート立替計画(東京・神宮前4丁目地区再開発)では「屋上を緑化することで歩道の木々と一体化した森をつくり、表参道から明治神宮までの景観を形成することをめざした」と、都市再生に自然を生かしたものにしている。「どんな美しい都市をつくっても、子どもやお年寄りがいない街では都市とは言えない」とし、自然と人間が織りなす都市づくりが建築のコンセプトになっている。同アパートは、ゴールデンウィーク明けに解体工事に入り、本体工事は今夏着工、2年後完成される予定。

* * *

  「安藤忠雄建築展2003」は5月25日(日曜日)まで。東京ステーションギャラリー
(電話03・3212・2485)。休館日は月曜日と5月6日(5月5日は開館)。大人800円。同展は神戸、上海、パリーを巡回する。

 
 
     
 

建築士改革の「専攻建築士制度」本年度から試行へ
JSCA建築構造士は「構造専攻・建築士」で登録認定

=日本建築士会連合会=

 

 

  終身資格「建築士」の改革が進みつつある。日本建築士会連合会が創設する資格制度「専攻建築士」である。この制度は、建築士資格者が自らの専攻領域を一般社会に分かりやすく明示するための制度で、(1)まちづくり専攻・建築士、(2)設計専攻・建築士、(3)構造専攻・建築士、(4)環境設備専攻・建築士、(5)生産専攻・建築士、(6)棟梁専攻・建築士、(7)法令専攻・建築士の7つの専攻分野を設けている。
  建築士が実務経験年数や実績件数など自己申告したものを審査基準に沿って、同連合会の「(仮称)専攻建築士審査委員会」が登録審査を行い、各専攻建築士の資格付与するもの。審査基準は、例えば「設計専攻・建築士」の場合は建築士取得後に専攻領域での実務経験が5年以上、また3件以上の実務実績が必要、「構造専攻・建築士」の場合は3年以上、3件以上などと専攻分野によって、年数・件数の審査基準は異なる。登録更新は5年ごとで継続能力開発(5年間で250単位)が必要になる。
  なお、日本建築構造技術者協会(JSCA)の自主認定資格「建築構造士」は、国際的な相互承認プロジェクト「APECエンジニア」(構造)資格者と同様に申請のみで、「構造専攻・建築士」に登録認定することになった。
  専攻建築士制度は今後2年の試行期間を経て、05年度から全国での本格実施をめざす方針。

 
 
     

建築鉄骨溶接部を対象にした
「瑕疵保証保険制度」を実施へ
本年6月をメドに本格運用

=全国鉄構工業協会=

 

 

  建築鉄骨製作業者の中小工場で組織されている全国鉄構工業協会は、本年度6月から鉄骨瑕疵(かし)保証保険制度を実施する。保証の対象は建築鉄骨の溶接部で、運営は鉄骨瑕疵保証保険機構を同協会内に設置、保険会社の選定など運営体制を整備する。
  同保険制度は、会員企業が製作した建築鉄骨の溶接部の瑕疵が原因で発生した損害を補償されるもので、対象範囲は構造耐力上、主要部分の継ぎ手部または仕口部の構造となっており、(1)鉄骨製作工場内で製作された鉄骨(現場施工を除く)、(2)各認定工場の認定グレードの適用範囲内、(3)建築現場が国内、となっている。
  制度申請は会員の自由参加で、国土交通大臣が認定した鉄骨製作工場の代表者。申請期間は、鉄骨の現場引渡し完了日から1ヵ月以内。申請者は鉄骨契約書や注文書、検査記録など申請書類と保証料(1トン当たり50円+1,000円)を添え、同協会傘下の都道府県団体正会員事務局に提出する。
  保証証明書の発行は申請書類の受理後、1ヵ月以内に行う。保証期間は証明書発行から10年間としている。保険金の支払限度額は、損害額(訴訟費用などを含む)に縮小補填率90%を乗じた額で、1申請につき年間1億円まで支払われる。
  鉄骨構造建築物の欠陥問題がクローズアップされ、鉄骨製作業者の信頼低下、工場認定制度の形骸化などにならないよう事前の対策として行うことと、鉄骨製作の分離発注、CM方式への移行に備えるものとしている。

 
 
     

日本の建築家はダントツの世界一、
人口1,000当たり2.28人
世界建築家連合(UIA)調査で分かる

 

 

 

日本建築家協会が先月2日、東京都内で開催したセミナー「世界の建築家業務」で、わが国の建築家数は人口比では世界一と国際調査結果が報告された。
この調査は、世界建築家連合(UIA)の委託を受けたスペインのカタルーニャ建築家協会が02年までの4年間かけ実施。UIA未加盟の2ヵ国を含む76ヵ国の建築家資格制度や建築家の業務範囲、建築教育の実態などにつても調べている。
それによると、建築家の数を人口1,000当たりの比率でみると、日本は2.28人で、世界平均の0.26を大きく上回っている。二番目に高いのはイタリアの1.72。地域ごとの平均は、西欧の0.94が最も高く、続いて北・南米0.50、東欧・中東0.28、アジア・オセアニア0.13、アフリカ0.006となっている。
この調査で明らかのように、日本の建築家数は世界でダントツのトップだが、毎年の建築着工床面積が2億平方メートル以上着工している建築需要からみて当然とも言えるが、(専攻建築士制度によって)終身資格の建築士制度が見直されると、かなり減少するものと思われる。