QCC ニュース (2004年1月5日号)
 
     
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大企業の爆発・火災事故と先端技術の相次ぐ失敗

=教訓を生かし、技術立国ニッポンに立ち戻る糧に=

 

 

  昨年は「技術立国ニッポン」に異変が起きた。イラク派遣問題、6カ国協議と拉致問題で揺れ動く一方、幾つもの事故や失敗があった。まず、三重県のゴミ発電所の爆発、愛知県の新日本製鐵のコークス炉ガスタンク爆発、苫小牧市の出光興産の石油貯蔵タンク火災、そして栃木県のブリジストン工場の火災と、大企業による爆発・火災事故が続いた。
 また、海では深海探査機「かいこう」の子機が脱落して行方不明に、環境観測衛星「みどり2」が発電能力を失って機能停止、そしてH2Aロケット6号機打ち上げ失敗、火星探査機「のぞみ」がコントロール不能で放棄するなど深海・宇宙技術のたて続けに失敗したことで、わが国先端技術は自信喪失に陥った感がある。
  爆発・火災も失敗の要因には、技術・知識への過信と甘えが底流にあると言える。ここ10年まえから熟練技能者、ベテラン技術者のリストラによって減少し、かつノウハウ伝承はマニュアル化頼りになり、技能・技術練磨を軽んじられてきている。他方、収益重視が単純なコスト削減策につながり技術者の良心が形骸化してきている。
  設備・装置など日常の保守点検をはじめ定期検査・補修など生産性に寄与しない作業にこそ重点を置いていかなくては、事故や失敗を防ぐことはできない。トヨタ生産方式はジャストインタイムの「かんばん方式」ばかりが採り上げられているが、肝心なことは生産設備・装置周辺の整理整頓と、作業動態のムダを省き、かつ楽な作業にすることで生産効率を上げ、品質管理が同時に行えることにある。
  火災事故や失敗の要因は、過信と慣れや安易な生産効率や利益優先に起因するが、生産現場の作業者の熟練技能、緻密な技術に裏打ちされていなければ、昨年のような一連の失敗を繰り返されるであろう。今年は教訓にして、技術立国ニッポンに立ち戻るための糧にしてほしい。

 
 
   
 

マンション建設は土地取得前に届け出義務を施行
急激な人口増が小学校不足に

=東京・江東区=

 

 

  東京・江東区は今月1日より、地上3階建て以上、20戸以上か敷地面積500平方メートル以上のマンションを建設する場合、建設事業者は土地取得前に計画戸数や入居時期などを区に届け義務をすることになった。
  都心に近く立地条件に恵まれた江東区は、この数年にわたる大規模マンション建設によって小学校不足に悩まされ、一昨年からマンション規制を行ってきたが一向に沈静化しないため、昨年11月区議会で建築規模をさらに下げた条令を可決したもの。
  届け出後、区は学校施設などの整備状況を考慮し、事業者に計画中止や変更を申し入れることができる。違反業者に対しては業者名を公表すだけで罰則規定はないが、中規模以上のマンション建設には歯止めは掛かれば条令施行の意義がある。

 
 
   

首都圏マンションの11月販売、前年比で15%増

=超高層マンションは依然人気=

 

 

  不動産経済研究所は、昨年11月の首都圏マンション市場動向を発表した。それによると発売戸数は8,970戸(前年同月比15.0%増)となり、契約率は76.9%(同3.0ポイント増)となった。需給回復もあって、1戸当たりの販売価格は4,120万円(同5.2%増)となっている。また、1平方メートル当たりの単価も55万8,000円(同8.8%増)に上昇した。
  販売在庫数は9,021戸と前月末比582戸増加した。人気の超高層マンションは25物件、1,891戸で、契約率は88.7%と依然好調である。なお、12月の発売戸数は8,000戸前後を予測している。

 
 
   

実施設計と施工が同時進行など原因を提議
朱鷺メッセ連絡橋崩落調査

=JSCA中間報告2=

 

 

  日本建築構造技術者協会(JSCA)の「朱鷺メッセ連絡橋事故調査タスク・フォース」は中間報告2を12月にまとめ発表した。
  その報告によると、同連絡橋を「設計および施工に問題の多い構造物であった」と指摘しながらも、「公開されている資料が限られている現状では結論付けできない」と報告しているが、崩落した原因を(1)ムリな設計期間、(2)複雑な設計体制、(3)難しい施工条件でありながら、構造設計に関してチェックなしで着工した、(4)実施設計と工事の同時進行、(5)適切な構造監理者を欠いた監理体制――などを挙げている。