QCC ニュース (2004年7月5日号)
 
     
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04年度建設投資は、51兆9千億円規模の見通し

民間31兆5千億円、政府20兆4千億円で前年比3.6%減

 

 

  国土交通省はこのほど、04年度の建築投資見通しを発表した。それによると建設投資総額は51兆9,000億円で、前年比3.6%減となっている。バブル景気の92年度(約84兆円)の62%まで落ち込み、50兆円割れ目前に迫っている。
  景気回復基調のひろがりから民間建設投資31兆4,900億円の見込みで前年度比2.0%増と8年ぶりに前年度を上回るが、政府建設投資は同11.1%減の20兆4,100億円にとどまる見込みのためである。また、民間主体の建築投資は28兆9,100億円(同0.3%増)の微増で、公共事業が中心の土木投資は23兆円(同8.1%減)と大きく落ち込んでいる。
  建築投資のうち、住宅関連では政府が6,600億円、民間が17兆9,900億円の18兆6,400億円(同0.1%増)、非住宅関連では、政府が2兆0,100億円、民間が8兆2,600億円の10兆2,600億円(同0.6%増)となっている。
  国・地方自治体の財政難もあって、公共事業投資の減少から建設投資見通しは、20年前水準の50兆円割れも避けられない。建設投資の底上げを図るには、民間投資の復調と建築需要増に期待するしかないようだ。

 
 
   
 

新日鐵・JFE・神戸・住金4社、大幅な経常利益

中国特需・アジア輸出増と国内景気回復で需要増大

 

 

 鉄鋼大手4社(新日鐵、JFE、神戸製鋼、住友金属)の04年3月期決算は、自動車・造船の需要増に加え、「中国特需」を代表するアジアの鋼材需要で、販売価格の改善と生産拡大によって全社が大幅な経常益を確保した。

新日鐵の売上高2兆9,258億円(前年比6.4%増)、営業利益2,244億円(同57.0%増)
経常利益1,728億円(同2.5倍)
JFEの売上高2兆4,737億円(同1.9%増)、営業利益2,536億円(同72.7%)、
経常利益2,183億円(同2.1倍)
神戸製鋼の売上高1兆2,191億円(同1.9%)、営業利益1,006億円(同24.2%)、
経常利益507億円(同43.3%)
住友金属の売上高1兆1,208億円(同8.5%減)、営業利益930億円(同33.2%増)、
経常利益687億円(同66.3%増)

中国特需・アジア向け輸出増や国内景気の復調によって鋼材価格は昨年夏から徐々に値戻し傾向にあったが、昨年暮れから急騰し、今年春にはピークになった。建築鉄骨の材料であるコラム、H形鋼、厚板は軒並み倍および倍近い価格になり、都市再開発などビッグプロジェクの建設費を圧迫するだけでなく、鉄骨に必要な鋼材量や鋼種・サイズの手当てが付かず設計変更や工期遅れが懸念されている。鉄鋼メーカー・流通の好決算の裏で、造船・建設業界が鋼材手当てと高騰で苦悩していることも知っておきたい。
一方、中国政府はここにきて、上海市など特別経済区のオフィスビル・マンションの過剰建設計画を規制し始めたこともあって沈静化しつつあるものの、中国GDP(国内総生産)の上昇・維持することによって、鋼材消費量も増加されるため輸入量は増えると言われている。したがって、わが国の鋼材価格は一時的に下がるものの、当分の間は高値安定とみてよいだろう。
 

 
 
   

森ビル子会社の「上海国際金融センター」ビル本格着工へ

高さ492メートル、地上101階建て、延べ床面積約38万平方メートル

 

 

  森ビルの100%子会社のフォレストオーバーシーズが中国・上海市浦東特別区の中心地である陸家嘴金融貿易中心区Z4−1街区に建設する地上492メートルの超高層ビル「上海環球金融中心(上海国際金融センター)」の施工会社は、中国・特級ゼネコンを今月末契約する。それに先立ち、森ビルがCM(コンストラクションマネージメント)として品質・工期・コスト管理をすることで、鉄骨ファブなど各業種の企業との契約が進んでおり、今夏から本格工事に着工し、北京五輪開催前の07年完成となっている。
  同ビルは、アジア通貨危機などの影響もあって基礎杭工事が終了した98年10月から一時中断し、中国経済が安定してきた昨年から一部設計などの見直しが行われ、このほど最終設計が完了した。
  同ビルの建設地は、中国一の超高層建築「金茂大厦」(地上421メートル、88階建て)隣接地に3ヘクタールの敷地に、SRC・S造、地下3階・地上101階建て、建築面積約1万4,400平方メートル、延べ床面積約37万7,300平方メートル。意匠設計は米国のコーン・ペダーセン・フォックス  アソシエイツ、構造設計はレスリー・イー・ロバートソン アソシエイツ、顧問設計は上海現代建築設計と華東建築設計研究院、設計・監修は森ビルが担当している。
  施工ゼネコンは、現地法人建設基準(外商投資建築企業管理規定=特級〜3級)では建築規模制限のない中国の特級建設会社と契約することになる。また、国際的な鋼材急騰から鉄骨製作は現地ファブリケーターを起用し、コスト低減する一方、鋼材調達は世界最大の鉄鋼メーカー・アルセロール(ルクセンブルグ)になる模様。
  鉄骨約6万トンの現地ファブは、関係筋によると「駒井鉄工・貿易部門を窓口に、同社と提携の精工鋼結構有限公司・紹興工場を中心に、中国と合弁の上海上船川田鋼結構有限公司(川田工業)、上海中遠川崎重工鋼結構有限公司(川崎重工業)、中国最大のファブ冠達爾鋼結構有限公司・宝山工場の5社・4工場が担当する」とみられている。

 
 
   

WTC跡地に建つ「フリーダム・タワー」
独立記念日の4日起工式

=設計者とデベロッパとが設計料をめぐって揉めている=

 

 

  01年9月11日の同時多発テロ事件で崩壊した世界貿易センタービル(WTC=地上417メートル・101階建て)跡地に建設される「フリーダム・タワー(自由の塔)」は予定より早め、7月4日の独立記念日に起工式を行った。完成予定は09年だが、早ければ08年末までに竣工する。
  同ビルは、地上541メートル・70階建ての事務所ビルで、建物の上部にケーブルでできたメッシュ状の構造を積み重ねた形の尖塔が立つデザイン。また、電力の一部を供給する風力発電装置も備えた省電力化や展望台も設けられる。新たなニューヨークのシンボルになる。
  ところが、ニューヨークタイムズ紙が報じるところによると、設計者のダニエル・リベスキンドとデベロッパのテリ・シルバースタインとが設計料をめぐって揉めているという。
リベスキンドの要求額が80万ドル(約8,800万円)に対して、シルバースタインは12万5,000ドル(約1,375万円)で、16%程度の提示額。
  どうやらデベロッパ側は、すでに跡地全体のマスタープラン料として、リベスキンドに225万ドル(約2億4,750万円)支払っていることから、値切ってきているようだ。

 
 
   

世界最長つり橋、イタリア・メッシナ海峡大橋プロジェクト

=総事業費8200億円、来年末着工の11年完成=

 

 

  イタリア本土とシチリア島を結ぶメッシナ海峡に、世界最長のつり橋(仮称)「メッシナ海峡大橋」を建設計画が公表された。
  それによると、橋の幅員(60メートル)の中央に鉄道が走り、両側を車道が走る構造で、中央支間長3,300メートル(側径間を含んだ全体の支間長は3,666メートル)、主塔高さ約382メートルの単一支間つり橋。明石海峡大橋を抜いて世界一になる。事業主体はイタリア政府系企業らが出資するメッシナ海峡株式会社。
  同社は、実施設計と施工会社を国際入札で決め、今年末から来年初めに施工会社を選定し、来年末に着工、11年中に完成する予定。すでに同社は5月、東京都内で入札参加説明会を行っており、日本の長大橋建設の経験と橋梁技術力の高さを評価し、入札参加を期待している。このほかニューヨーク、ロンドンで同様の入札説明会を行うとしている。総事業費は約80億ユーロ(約8,200億円)を見込んでいる。