QCC ニュース (2005年11月5日号)
 
     
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眺望の良さとデザイン性に高い評価
森ビルが六本木ヒルズ勤務社員に環境意識調査

 

 

  東京・港区の六本木ヒルズ・森タワーなどで働く人は約1万2,000人、入居企業は約130社。年齢は20歳代と30歳代が約85%と若く、女性の割合が高いオフィスビルでもある。
森ビルは、このほど六本木ヒルズのオフィスワカーを対象にしたオフィス環境調査結果を発表した。アンケートの総回答数1,409人(男性54.4%、女性45.6%)。世代別では20歳代以下34%、30歳代以下49%、40歳代以下17%以下となっている。
  アンケート内容では、六本木ヒルズで働くことの評価度で、最も多かった回答は「眺望の良さ」が82.3%だった。2位「社外からの評価」69.7%、3位「共用部と専用部のデザイン性」66%、4位「森タワーの外観デザイン性」60.6%、5位「ステータス感」59.6%と続いた。以外だったのは、複合施設の特長である「買い物の利便性」「美術館・シネマコンプレックス・カルチャーなど」にも関心が低かった。オフィスワカーらしい回答だった。
  また、「六本木ヒルズ内の他社社員との交流をしたいか」の質問では、交流したいと回答が47.1%で、働きたいと思うエリアの質問には、「六本木」の36%を抜いて「青山・表参道」の回答が43%を占めた。六本木に次いで、「丸の内・大手町」「銀座」が続いた。
  森タワーに入居している企業には、IT関連企業の「楽天」「ライブドア」や「村上ファンド」「YUSEN」などマスメディアを賑わす企業・経営者も多く、話題性の高いことやセレブの新しい仲間の造語として「ヒルズ族」も生まれている。特に若いオフィスガールにとっては、六本木ヒルズはステータスに溢れた職場なのである。

 
 
   
 

耐火被覆CFT柱と耐火間仕切り壁を共同開発
国交大臣認定を取得、実施工で採用
=鹿島、大成建設=

 

 

  鹿島と大成建設は、吹き付けロックウールの耐火被覆厚を50%以下にできる合成耐火被覆CFT柱と、耐火性能が4時間を超える性能の耐火乾式間仕切り壁を共同開発し、耐火構造として国土交通大臣認定を取得した。これらの技術を使うと柱・壁の厚さを薄くでき、設計の自由度を高めコスト低減策にもつながるなどが期待できる。
  CFT柱は、鋼管内部のコンクリートが火災時の熱を吸収するため、CFT柱の半分の耐火被覆で同等の耐火性能を確保できるため建築基準法の仕様規定ではCFT柱と同一の耐火被覆厚が必要としている。同法の性能規定で使用する場合、一定の条件を満たせば耐火被覆を省略できるが、第三者機関などの検証が必要であるため時間・コストがかかった。
  新開発の合成耐火被覆CFT柱は、外壁以外の3面をロックウールの吹き付けを半減し、外壁1面のPCa板やALC板で被覆構法。その耐火被覆材を半減、有効床面積の拡大と施工コストの削減につなげた。地下2階・地上17階建て、延べ床面積約1万6,000平方メートル規模の建物に適用した場合、耐火被覆工事費を32%削減できると試算している。
  一方、耐火乾式間仕切り壁は、ALC板同士の接合部の形状を凸凹から丸溝に変え、熱によるALC板の変形に追随できるようにして耐火性能を高めた。RC造壁の場合、厚さ152ミリのところ同構法では120ミリで性能が確保され、施工コスト削減につながり、耐火最大2時間に対して最大4.6時間と大幅な性能アップになった。
  両社は、可燃物の多い商業施設建築物に採用する方針で、鹿島は合成耐火被覆CFT柱構法をすでに2物件で施工し、大成建設は耐火乾式間仕切り壁構法を採用した施工を行うなど積極導入を図っている。 

 
 
   
 

<今月の雑感>
エンドタブ需要の60%超は固形エンドタブ
セラミックタブの普及には粗悪品の排除から

 

 

  阪神淡路大震災後のエンドタブは、スチール製エンドタブ(以下、スチールタブ)からセラミックス製エンドタブ(同、セラミックタブ)に徐々に転換し、昨今の比率では60%超をセラミックタブが占めている。その主要因は、簡易性とトータル的メリットが挙げられる。
  スチールタブは、溶接後にエンドタブを5ミリ残して切断・仕上げが要求される(場合によっては面一仕上げも)ため、手間・暇がかかることから敬遠されがちである。当然、トータルコストも高くなる。セラミックタブは独特の技量を要求されるものの慣れればかなり品質向上ができることから、中小ファブ経営者の合理性にマッチしたことから普及してきた。
  一方、メーカーは様々な形状や用途・特長を特許および実用新案申請・取得し、自社製品の拡販に努めたことも要因のひとつであるが、公知の既存技術や類似品を特許・実案権を取得したことから特許係争に発展したケースや、海外の粗悪品を大量に輸入したものの経営破綻したケース、海外製品を国産品と称しての販売、さらには自社工場が無いOEMメーカーなどが跋扈しているのも由々しき問題である。
  AW検定(建築鉄骨溶接技量検定)の「代替エンドタブ試験運用規定」には、<1>固形エンドタブ(C類)と、<2>鋼板プレスエンドタブ(P類)に大別されている。
  この「代替エンドタブ」とはスチールタブに対する代替製品の呼称であって、現今の普及率からすれば代替製品の方が多いのが現状である。
  「固形エンドタブ」とはフラックス系とセラミック系に大別されているための呼称になっているが、その比率はフラックスタブ約15%、セラミックタブが約85%で、セラミック系が圧倒的なシェアとなっている。フラックス系には、高炉系溶接材料メーカーが製造・販売してきた経緯もあってか呼称が定着している。80年代に入ってセラミック系が台頭し、需要が増えてきてもセミック系を含め固形エンドタブを「フラックスタブ」の呼称が支配しているのである。
  では、フラックスタブとセラミックタブの違いとなると、明確な説明ができないのが現状である。そこで、日本エンドタブ協会(JES)では、「フラックスタブはSiO2の他、数種類の金属酸化物を主成分とする粉体にバインダーを加え成形し、1,000℃未満で焼成した耐火物。また、セラミックタブは焼成温度を1,000℃以上で焼成した耐火物」と、焼成温度で区分しているだけである。
  そのため、メーカー・取扱商社(輸入・OEM製品)によっては、焼成・融点温度や含有成分比など基準値に基づくことなく各社各様に「フラックス系、セラミック系」と呼称しているのが現状である。
では、どうして厳密な規格・基準値が設けられないかといえば、含有成分や焼成温度をメーカーの企業秘密になっていることと、その原料品質の基準や規格が定かでないことも起因するのである。JESが規格化(化学組成範囲・気孔率・寸法精度など)を進めているので期待したいものである。
  セラミックタブの主成分を一般論として解説すれば、「ユージュライト系」、「ムライト系」、「シルマナト系」に大別され、その主成分はアルミナ(三酸化アルミニューム=Al2O3)、シリカ(二酸化珪素=SiO2)の2種を主体に、第三成分としてマグネシア(酸化マグネシューウム=MgO)、ジルコニア(酸化ジルコニウム=ZrO2)などの金属酸化物を配合している。その鉱物結晶は<1>炭化物、<2>窒化物、<3>硼酸化物、<4>酸化物である(高価な鉱物順)。
  ファブにとっては、セラミックタブタブを「単なる溶融池の流れ止め」的な感覚では高品質の溶接部を得ることはできないし、UT規準の合格はできない。また、コスト削減のため、安かろう悪かろうの価格差で採用すれば、主成分の品質・配合によっては内質欠陥を起す要因にもなる。
  固形タブの年間需要量は推定で1,800万〜2,000万個(うちセラミックタブは1,500万〜1,700万個)。2個で1溶接箇所とし、2回使用すれば1,800〜2,000万箇所の鉄骨溶接部になる。もはや固形タブはエンドタブを代表するものであって、代替エンドタブの呼称返上する動きが必要である。そのためには、使用するファブは良質な製品選択をし、メーカー・取扱商社は適正価格の良質製品を提供することが急務である。

【引用文献】「エンドタブ・裏当て材Q&A集」=日本エンドタブ協会発行
     

 
 
   
 

【 お 知 ら せ 】
社団法人日本溶接協会・ロボット溶接研究委員会/成果報告会&シンポジウム
『建築鉄骨ロボット溶接における最適施工技術の研究・開発』

 

 

開催日時 : 平成17年11月12日(土) 11:00〜17:30
場  所 : 財団法人日本溶接技術センター 講堂(神奈川県川崎市)
主  催 : 社団法人日本溶接協会
企  画 : ロボット溶接研究委員会
共  催 : 財団法人日本溶接技術センター
協賛団体 : AW検定協議会、AWA認証機構、(社)日本ロボット工業会、日本エンドタブ協会
後  援 : 株式会社鋼構造出版、産報出版株式会社
参加料金 : 1名様10,000円(テキスト代・昼食代・消費税含む)
定  員 : 200名(定員になり次第、受付締切り)
申込み先 : 〒101-0025 東京都千代田区神田佐久間町1−11 産報佐久間ビル内
       日本溶接協会・業務部(担当:作道)
       電話03−3257−1524 FAX03−3255−5196
振込み先 : 三井住友銀行 神田駅前支店 普通預金宸P46921
 (社)日本溶接協会

 

<プログラム>

開会挨拶 : 日本溶接協会・ロボット研究委員会 委員長 大嶋 健司 氏
講  演 : 立向きロボット溶接金属部の入熱と強度、靭性について
          信州大学教授 中込 忠男 氏

       溶接始端部が接合部の性能に与える影響について
          丸岡義臣技術研究所所長 丸岡 義臣 氏 

        柱−梁フランジ継手部の溶接始端部用新型固形タブについて
          スノウチ取締役技術部長 石橋  力 氏 

        建築鉄骨溶接ロボットの型式認証制度について
          神戸製鋼所溶接カンパニー技術顧問 竹内 直記 氏     
技術紹介 : ロボットメーカーの新技術・新製品紹介<五十音順・順不同>
       ●株式会社神戸製鋼所
         「鉄骨天吊マルチワーク溶接システムについて」
       ● コマツエンジニアリング株式会社
         「フルデジタルスライドタンデム溶接システム」
       ● 株式会社ダイヘン
         「アルメガ新製品紹介(アーク溶接、スポット溶接最適化ロボット)」
       ● ユニバーサル造船株式会社
         「当社の新技術・新製品紹介」(仮題)
    閉会挨拶 : 日本溶接技術センター    会長 入江 宏定 氏