QCC ニュース (2006年5月5日号)
 
     
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2006国際ウエルディングショー大盛況
入場者数は過去最大の10万人を超える

 

 

  溶接・非破壊検査などの総合展示会、2006国際ウエルディングショー(主催=日本溶接協会・産報出版)が4月12日−15日、東京・有明の東京ビックサイトで開催され、出展社226社(団体含む)で、4日間の入場者数は10万1,000人を超えた。
  隔年で東京・大阪を交互開催する同ショーは、4年毎に開催するドイツ・エッセン・ウエルディングショー、毎年開催する米国AWSウエルディングショーとの国際3大溶接ショーで、前回の東京開催(02年4月、出展社186社、入場者数9万7,369人)を大きく上回る過去最大の規模となった。
  展示内容は、レーザやプラズマエネルギーによる溶接・切断機器で、デジタル制御などIT技術の先端をいくもので、コンパクトでしかも多機能化・高性能化を実現している。また、環境を配慮した装置や安全性を重視した技術が駆使されたため、排煙や騒音が少ないのとも特徴であった。
  慢性的な溶接技能者不足や安定した品質確保からロボットの多様化が図られ、無人化・省力化の一段の促進・普及につながっている。特に多関節型ロボットでは、搭載重量が120キロを超えるものや、多機能型の鉄骨専用ロボットなどさまざまな溶接作業のロボット化が図られ、未来の溶接像を彷彿させられた。
  一方、溶接後の品質検査に欠かせない非破壊検査関係の出展社は20社(団体含む)が最新の超音波探傷器、超音波センサー、超音波漏れ試験器など各種超音波機器をはじめ検査・計測機器を披露・実演していた。また、日本非破壊検査協会など団体は、非破壊検査業務の重要性を説き、特に耐震偽装問題をめぐる強度不足の試験・検査などの検証をビデオ放映し、参観者の注目を集めていた。

 
 
   
 

滋賀県溶接技術競技会に初の女性技能者が出場
『CE建築業界』誌で藤原正彦氏・山本卓朗氏が対談

 

 

  建築鉄骨など鋼構造には溶接による接合が欠かせません。その溶接施工技能者は長らく男子の職域でしたが、この分野にも徐々に女性が進出してきました。
 日本溶接協会滋賀県支部が4月8日に行った第35回滋賀県溶接技術競技会に紅一点の矢野景子さん(29)が炭酸ガス半自動溶接の部で参加し、地元テレビや新聞社が駆けつけるなど大きな話題を集めました。
  矢野さんは、婦人服の事務・販売に約7年勤めたものの、手に職をつけたいと思っていたところ、ハローワークでポリテックセンターのパンフレットを見て、「溶接」に興味が湧き、ポリテックセンターに入所。座学の溶接基礎から被覆アーク溶接、炭酸ガス半自動溶接、TIG溶接の実技を学び、周囲の勧めもあって炭酸ガス半自動溶接の部で競技に参加。
  男性参加者に較べ経験が浅いにもかかわらず、矢野さんは競技が終わって「練習よりも上手くいったかも知れない」との余裕に、関係者らは(競技結果の)期待を高める。そして、テレビカメラなど報道陣の前で「溶接のできる職場で働き、溶接を一生の仕事にしたい」とのコメントには力強さが感じられた。(「溶接ニュース」4月25日付引用)
  女性の男性職域への進出著しく。なかでも大型バス・トラックやタクシーは珍しくもなく、鉄道・電車の運転手や海上保安庁の警備艇長などでも活躍し、頼もしさ以上のものが感じられます。
新たに、旅客機パイロットに女性副操縦士が誕生。日本航空の立川円さん(28)がその人で、日航地上勤務からパイロットに憧れ、2年間の教育訓練を経て見事合格したもので、女性パイロットは4人目。さっそうと搭乗する立川パイロットに凛々しさが感じられたが、矢野さんの技量向上で素晴らしい仕事を続けていかれることを祈りたい。

 
 
   
 

郊外の大型複合商業施設出店に規制
政府・与党もまちづくり3法改正見直し

 

 

  中心市街地の衰退に歯止めをかける大型商業施設の出店規制を求める条例制定の動きが全国各地で具体化しつつある。こうした動きに、中小企業関連団体もコンパクトシティーづくりを目指し「まちづくり3法(大規模小売店舗立地法)見直し運動」を強化・促進する方針を打ち出し、政府・与党も大店法の検討を開始した。
  モータリゼーションが郊外に大型複合ショッピングセンターの建設計画を促進している。スーパーマーケットやホームセンターを核に、複数専門店舗が豊富な商品やブランドを揃え、その複合機能が家族揃ってのショッピングを楽しめる。また、シネマコンプレックスやアミューズメント施設が若い層を集め、スポーツクラブや遊技施設が設けられれば、老若男女が憩う場所にもなっている。
  他方、かつて賑わっていた駅前商店街や公設市場などの小規模商店が軒並みにシャッターが降ろされ、町が寂れたことから安全・安心が侵される町になっている。その要因が大型店の進出であると、全国商工会連合会など中小企業関連団体らが結論付けている。また、マイカーに縁の無い高齢者は身近な商店が廃れることで、買い物ができなくなっていることも深刻な社会現象のひとつにもなっている。
  商店街から撤退し、ショッピングセンターに開業したり、生鮮食料品店で働く元商店主が居たりするのは極少数で、大多数は高齢化や後継者難もあって廃業したままである。こうした現象を日本チェーンストア協会は「商店街活性化のリーダー不在など構造的な問題で、単に大型店の出店規制では解決できない。むしろ大型店などで経験した人材を招聘し、活性化に役立ってもらう手もある」と指摘し、大型店と商店街との共存策を模索・提言するが、全国商工会連合会は「地域に根ざした商店街は公のもの。生活している住民の立場に立って、投資効率、人口バランスを考えたコントロールが必要。マーケットメカニズムに任せればいいというのは疑問」と、あくまでも大型店舗進出の規制を声高に訴える。
  モータリゼーションと少子高齢化、高層マンションと郊外分譲住宅、地方の町による都市化現象、ショッピングの多様化・複合化――など様々な要因が重なって、大型複合商業施設進出のニーズにつながっているが、計画が必ずしも成功するとは限らない。地元商店街との融合をしながら双方が成り立つような進出計画を模索すべきだが、今国会審議ではどんな論議が交わされるか注目したい。

 
 
   
 

<今月の雑感>
建築基準法など建築関連4法案の改正に疑問
建築主事の天下り先の民間確認検査機関制度

 

 

  マンション、ビジネスホテルの耐震偽装事件は、姉歯元建築士、イーホームズ・藤田社長ら関係者8人の逮捕で、刑事責任の追及といった局面を迎え、ヒューザー・小嶋社長、総合経営研究所・内河所長の詐欺容疑などでの逮捕につながるものと思われる。一方、政府は建築基準法など建築関連4法の改正案を3月31日に閣議決定され、本国会に提出し、改正案によって再発防止策を講じる方針だ。
  この改正案について、神田順・東京大学教授(建築学)は2点について疑問を指摘する。その一つは、従来の民間確認検査機関の外に都道府県知事が構造計算適合判定機関を設け、構造計算結果をチェックし確認制度の厳格・強化するとしている点。もう一つは、建築士の名義貸しや虚偽証明、宅地建物取引業者の違法行為への罰則強化をしている点である。「構造計算偽装という違法行為が建築基準法における確認制度の根幹を揺るがしたために改正するものだが、実態や背景を無視した対症療法でしかない」と、神田教授は指摘している。
  その理由として、「前者の問題については、確認検査で建築主事の行う確認業務に含まれるはずの計算適合判定を、別の機関がする意味があるのか。むしろ、いままでよりも責任体制があいまいになるだけではないか。民間確認検査機関が審査ミスをした実態も明らかにせずに、ただ別の判定機関をつくれば審査ミスが防げると思っているのか」と疑問点を指摘する。
  後者の問題については、「民間確認検査機関が偽装を見逃したのは、行政の怠慢でもあり、その実態もまず明らかにしなければならないし、姉歯容疑者がどのような状況で個々の計算書に何を行ったかも、まだ明らかにされていないのに罰則を強化するだけではおかしい」との指摘である(「毎日新聞」5月2日付引用)。
問題が起これば改正すればいいといったパッチワーク的な建築基準法ではますます問題が複雑化するだけで、解決策にならないことを意味している。
  民間確認検査機関のイーホームズの藤田社長は、電磁的公正証書原本不実記録(虚偽登記)の疑いでの逮捕。国会の参考人招致で「唯一の独立系確認検査機関」と胸を張った藤田社長であったが、大型物件の検査資格を早く取得するために偽装増資や都議に働きかけをしたことが逮捕容疑。そして、ベンチャー企業の優等生の証しである東証マザーズ上場まで一気に突き進む野望が、偽装事件で破綻したのである。このイ社は民間確認検査機関の国交省大臣指定を取得していた検査会社であった。
 99年に建築確認・検査業務が民間に開放された時、年間建築着工件数は約100万件に対し建築主事は約1,800人。建築主事1人当たり年間555件の業務になるため確認申請の認可が規定期日に下りなく、1か月から2か月が当たり前になっていたことが「民間にできることは民間に」の要望もあっての民間確認検査機関の設立・施行になった。
  確認検査機関には、都道府県知事指定(1の都道府県の区域での確認検査業務)、地方整備局長指定(2以上の都道府県の区域で、かつ1の地方整備局の管轄区内での確認検査業務)、国交省大臣指定(2以上の地方整備局の管轄区域にまたがり確認検査業務)と3段階に区分され知事指定は建築主事を1名、地方整備局長指定は2名以上、複数の建築主事が在籍していることが必須条件。退官した建築主事の経験を生かした活用は表向きで、新たな天下り先をつくる制度とも言われてきた。
  造園会社をてがけていた藤田容疑者が住宅性能評価機関の指定を受け、さらに民間確認検査機関指定を取得するには、当然ながら建築主事がバックに居なければ成し得ない指定取得である。この当たりを今後の解明に期待した。そして、退官した建築主事の活用範囲や天下りの制限などを明確にすべきである。