QCC ニュース (2006年7月5日号)
 
     
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イオングループ 大店法見直しの中
1年間で18か所141万平方メートル以上計画

 

 

  郊外に進出する大型複合ショッピングセンターが駅前商店街などをシャッター通りにしている、との理由から大店法の見直しが各地に行われている(本ニュース5月号参照)。
  こうした逆風の状況にもかかわらず、総合スーパーマーケット「ジャスコ」(イオングループ)と、「イトーヨーガー」(イトーヨーカ堂)の出店計画は積極的である。特にイオングループ(イオン、イオンモール、イオン九州)は突出している。この1年間(05年5月−06年6月)のイオン出店計画を新聞記事からまとめてみた。

1.イオン伊都ショッピングセンター(福岡市西区)
S造・一部RC造・7階、延床面積約8万1,321平方メートル、06年4月完成
2.イオン上里ショッピングセンター(埼玉県上里町)
  S造・一部RC造・3階、延床面積約2万3,428平方メートル、06年3月完成
3.イオン浦和美園ショッピングセンター(さいたま市)
  S造・4階、延床面積約13万4,243平方メートル、06年4月完成
4.イオン乙窪ショッピンクセンター(滋賀県野洲市)
  S造・平屋、延床面積約2万0,100平方メートル、06年秋完成
5.イオン札幌手稲山口ショッピングセンター(札幌市手稲山区)
  S造・平屋、延床面積約1万9,848平方メートル、06年4月完成
6.イオン篠ノ井ショッピングセンター(長野市篠ノ井)
  S造・一部RC造・2階、延床面積約8万平方メートル、07年4月完成
7.イオン東久留米ショッピングセンター(東久留米市)
  S造・4階、延床面積約7万4,800平方メートル、07年4月完成
8.イオン日の出ショッピングセンター(東京都日の出町)
  SRC造・5階、15万8,000平方メートル、07年度完成
9.イオン大牟田ショッピングセンター(福岡県大牟田市)
  S造・一部RC造・2階、延床面積約7万5,000平方メートル、08年度完成
10.イオン八幡東田ショッピングセンター(北九州市八幡区)
  S造・4階、延床面積約8万8,000平方メートル、06年10月完成
11.イオン佐土原ショッピングセンター(熊本市佐土原)
  S造・4階、延床面積約7万3,000平方メートル、07年秋完成
12.イオン伊丹西ショッピングセンター(伊丹市池尻町)
  S造・一部RC造・地下1階・地上6階、延床面積約16万平方メートル、08年秋完成
13.イオン鹿児島開聞ショッピングセンター(鹿児島市開聞町)
  S造・4階、延床面積約9万2,800平方メートル、07年5月完成
14.イオンスーパーセンター志摩店(福岡県志摩町)
  S造・平屋、延床面積約2万6,499平方メートル、06年11月完成
15.イオン加西北条ショッピングセンター(兵庫県加西市)
  構造・階高、延べ床面積は未定、09年度完成
16.イオンりんくうショッピングセンター(愛知県常滑市)
  構造・階高未定、延床面積10万平方メートル以上、08年度完成
17.イオン木更津ショッピングセンター(千葉県木更津市)
  構造・階高未定、延床面積約12万平方メートル、08年度完成 
18.イオン北中城ショッピングセンター(沖縄県北中城)
  S造・3階、延床面積約8万2,000平方メートル、10年冬完成

  18か所の大型複合ショッピングセンターの延べ床面積は約141万平方メートル(駐車場棟などは除く)にのぼる。うち8か所が九州・沖縄地域となっている。大店進出規制の逆風の中で、まだまだイオン旋風は続くとみられる。

 
 
   
 

国交省が社整審部会に新建築士資格提案
1級建築士を再試験し、大卒もインターン経験に

 

 

  耐震データ偽装事件を受け建築士資格要件を厳しくするため国土交通省は、国交相の審議機関(建築分科会基本制度部会)に対して「建築士制度の見直しの方向性(素案)」の改正案を提示した。
  現在約30万人いるとされている1級建築士を構造、設備の専門分野別建築士制度を導入し、建築士の業務範囲を見直すとともに、資格の付与要件を厳格化した「新建築士資格」を設けることを提案している。今月20日の会合で答申案をまとめることになる。
  この案によると、1級建築士は構造や設備の専門知識を問う試験に合格すれば「新1級建築士」として認定し、不合格になれば別称資格にするか「新2級建築士」に降格するなど厳しい方向性で検討される。
新1級建築士の設計できる区分を「RC造建築物の高さ20メートル以上」(現行は高さ13メートル以上、または延べ床面積300平方メートル以上)、新2級建築士は「同・高さ20メートル以下等」(同・3階建て以上または延べ床面積300平方メートル以下)を想定している。
  新1級建築士の受験資格は、4年制大学で建築課程を卒業者(現行は高専、短大卒業にも受験資格あり)とし、インターン制度(実務経験)も設け、合格者はインターンを経なければ免許登録を与えない。また、建築士事務所に属して業務する建築士に対しては、一定期間ごとの講習を義務付け、建築士名簿の開示や業務実施時に顔写真入野の免許証のていじも求められる。
  構造分野や設備分野の専門資格者は、建築士の指示の下で、構造計算や構造設計図書の作成、設備機器の負荷計算や設備設計図書の作成を担当する。ただ、業務独占資格とはならず、「新たな建築士が自らの責任で専門分野の設計を担当することも可能」(国交省住宅局)だという。
  建築士事務所の業務適正化に向けては、一定の実務経験、講習の講習歴を課す方向で管理建築士の要件を強化する。また、受託業務の丸投げ、資格者事務所以外への再委託の禁止などで、元下関係の適正化を図る。
  懸案となっていた建築関係団体への加入義務付けについては、「さらに慎重な検討が必要」(同)との考えを示した。「耐震偽装」再発防止へ確認検査を厳格化
改正建築基準法など成立、建築士・事務所の罰則強化 
耐震データ偽装事件の再発防止に向けた法制度の見直しの第1弾となる「建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案」が先月の参議院本会議で可決・成立した。
  この改正建築基準法では、一定の高さ以上の建築物には、都道府県知事が指定する第三者審査(ピアチェック)組織の実施を義務付けた。構造計算判定は「指定構造計算適合性判定機関」が担当することになる。また、国交大臣が認定したプログラムを用いて構造計算を行った建築物には、構造の専門家による計算過程の審査を簡略化する仕組みを設けた。
  また、3階建て以上の共同住宅には中間検査を義務付けた。特定行政庁が地域性などを踏まえ、検査の義務付け対象を追加することが可能とした。建築物の構造耐力に関する規定などに違反した設計者に対して、懲役3年・罰金300万円の罰則を規定した。
  建築士法の見直しについては、建築士・建築事務所の名義貸し、建築士による構造安全性の虚偽証明に対して、懲役1年・罰金100万円の罰則規定を設けた。また、建築業法改正により、請負契約の当事者が瑕疵担保責任の定めをする際には、請負契約への記載を義務付けるとともに、建設業者の不正行為に対する罰則も強化した。
  宅建業法改正では、契約締結前に保険加入の有無などの説明、保険などの内容を記載した書面を交付するなどを宅建業者に義務付けさせた。
  こうした一連の改正・見直しに対して、建築関係団体からは運用上の課題を指摘する声が上がっている。特に「構造計算適合性判定制度」について、日本建築技術者協会(JSCA)は「対象物件が年間10万棟にも達することが想定され、実効性確保が難しい」として、対象を(中間検査同様の)3階建て以上の共同住宅などに限定すべきとする要望書を国交省に提出した。構造計算適合判定員の業務と責任のあり方も明確になっていないという。

 
 
   
 

「耐震偽装」再発防止へ確認検査を厳格化
改正建築基準法など成立、建築士・事務所の罰則強化

 

 

  耐震データ偽装事件の再発防止に向けた法制度の見直しの第1弾となる「建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案」が先月の参議院本会議で可決・成立した。
  この改正建築基準法では、一定の高さ以上の建築物には、都道府県知事が指定する第三者審査(ピアチェック)組織の実施を義務付けた。構造計算判定は「指定構造計算適合性判定機関」が担当することになる。また、国交大臣が認定したプログラムを用いて構造計算を行った建築物には、構造の専門家による計算過程の審査を簡略化する仕組みを設けた。
  また、3階建て以上の共同住宅には中間検査を義務付けた。特定行政庁が地域性などを踏まえ、検査の義務付け対象を追加することが可能とした。建築物の構造耐力に関する規定などに違反した設計者に対して、懲役3年・罰金300万円の罰則を規定した。
  建築士法の見直しについては、建築士・建築事務所の名義貸し、建築士による構造安全性の虚偽証明に対して、懲役1年・罰金100万円の罰則規定を設けた。また、建築業法改正により、請負契約の当事者が瑕疵担保責任の定めをする際には、請負契約への記載を義務付けるとともに、建設業者の不正行為に対する罰則も強化した。
  宅建業法改正では、契約締結前に保険加入の有無などの説明、保険などの内容を記載した書面を交付するなどを宅建業者に義務付けさせた。
  こうした一連の改正・見直しに対して、建築関係団体からは運用上の課題を指摘する声が上がっている。特に「構造計算適合性判定制度」について、日本建築技術者協会(JSCA)は「対象物件が年間10万棟にも達することが想定され、実効性確保が難しい」として、対象を(中間検査同様の)3階建て以上の共同住宅などに限定すべきとする要望書を国交省に提出した。構造計算適合判定員の業務と責任のあり方も明確になっていないという。(引用文献:建設通信新聞)

社団法人日本建築技術者協会ホームページ参照
http://www.jsca.or.jp/vol2/23news_release/2005False/JSCA20060516a.pdf

 
 
   
 

<今月の雑感>
ミタル・スチールがアルセロールを3兆7500億で買収
年間1億トンの日本鉄鋼に匹敵する巨大鉄鋼メーカー出現

 

 

  鉄鋼世界2位のアルセロール(ルクセンブルグ、生産量約4,670万トン)の取締役会で、世界1位のミタル・スチール(オランダ、同6,300万トン)による総額258億ユーロー(約3兆7,500億円)の買収提案を支持し、両社合併で合意した。
  鉄鋼生産量で世界の10%に当たる1億トン超える巨大鉄鋼メーカーが誕生した。日本の鉄鋼生産は1億トン規模、最大の新日本製鐵(同3,200万トン)の3倍以上であるので、合併会社は日本鉄鋼メーカーに及ぼす影響は大きく、警戒を強めている。
  世界の鉄鋼生産量は中国鉄鋼業界の急激な増産もあって、10億トン弱の生産量になっている。うち30%は中国が占めるなど、この数年中国の需要増から騰勢を強めているが、巨大鉄鋼の出現で、鉄鉱石・石炭など資源大手との価格交渉は巨大鉄鋼メーカー側の発言力が強くなるなど鉄鋼業界全体のメリットにつながると考えられるが、資源側は簡単に応じるとは思えない。
  一方、好調な自動車メーカー・造船など大口ユーザーと鉄鋼メーカーとの価格競争に、巨大鉄鋼の圧倒的な力を持つアルセロール・ミタルの出現で一段と厳しいものになることだけは予測できるだけに、鉄鋼業界の再編は生産老朽の著しい米国鉄鋼業界へも波及するとは必至といわれている。
  日本鉄鋼業界は、川崎製鐵とNKK(日本鋼管)が合併し、JFEスチール(同2,990万トン)となり、新日鐵と住友金属工業、神戸製鋼所の3社が生産提携や株式を持ち合う買収防衛策の導入と再編を行う一方、海外鉄鋼メーカーとの提携へも意欲的に進めているが、その提携先などを含め、相次ぐ合併・吸収を繰り返す欧州鉄鋼業界に翻弄されているのが実情である。
  世界鉄鋼の10%を生産するアルセロール・ミタル社の出現で、同30%の生産量を誇る中国鉄鋼業界、同10%の生産を維持する日本鉄鋼業界が、世界の需要先である自動車・造船・橋梁・鉄骨・電器の産業界とどんな価格交渉し、さらに合併・吸収しながらも鉄鋼需要とのバランスをとって行くのか、そして日本鉄鋼業界の再編に注目したい。