QCC ニュース (2006年9月5日号)
 
     
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SN材主体・サイズの絞込みを国交・経産省に要望書
= 全構協・鉄建協 =

 

 

  鉄骨製作工場の全国団体である全国鉄構工業協会(略称・全構協、山本康弘会長)と鉄骨建設業協会(同・鉄建協、笠畑恭之会長)の2団体は、昨年10月に施行した「新JISマーク表示制度」に伴う要望書を国土交通省住宅局建築指導課長および経済産業省製造産業局鉄工課長あてに提出した。
  要望書の文面は「鉄骨製品の確かな品質を担保していくには、鉄骨製作技術だけでなく、材料となる鋼材の品質が極めて重要な要素である。これまで、鉄鋼メーカーの自主的努力によってJIS規格以上の優れた材質や寸法精度のSN材を供給されたことにより、鉄骨製品の耐震性や品質確保に寄与された」と、これまでの鉄鋼メーカーの努力を評価したうえで、新JIS表示制度によりJIS規格は満足するものの、SS材など鉄骨の耐震性に劣る鋼材の流通が増加する要因にならないか危惧している。
  「特に、材質面ではJIS G3101 SS400に関し強い懸念を持つ。また、H形鋼のサイズが多く、設計段階で鉄骨部材を細分化し過ぎるため小ロット多品種になり、管理や加工が煩雑となっている」ことにも言及している。
  改善要望では、建築鉄骨に使用する鋼材は厚板、H形鋼、冷間成形鋼管(コラム)が主体であるため、<1>鋼材に関する寸法制度は日本建築学会鉄骨工事標準仕様書と同等にする <2>鉄骨製作工場、鋼材流通での鋼材管理、在庫管理での間違い防止から鋼種を集約化とH形鋼サイズの削減を望む <3>汎用規格SS400材の取り扱いに懸念事項を指摘する建築学会関係者もおり、この点についても適切な対応を望む <4>鋼材の外観で鋼種識別が可能になる方法を検討してほしい――とする4つの事項と、この改善要望に伴うコストアップの回避も追記している。
  これ対して、国交省・経産省の担当課長とも新JIS精度施行に伴い、鉄骨製作団体の抱く懸念について把握しているものとみられ、鋼材メーカーの意見を聞きながら検討していく意向。
  一方、鋼材メーカー団体の日本鉄鋼連盟も建築鉄骨専用鋼材であるSN材を中心にした鋼種やH形鋼サイズの絞込みも検討するとしている。

 
 
   
 


六本木5丁目北地区再開発に54階建ての超高層ビル
SPCのTK六本木インベストメントと森ビルが事業推進

 

 

  森ビルは、東京新名所の「六本木ヒルズ」「表参道ヒルズ」に次いで、「六本木5丁目北地区再開発」の計画が進めている。計画地は港区六本木5丁目の外苑東通り、鳥居坂、芋洗坂に囲まれた一画(土地約1.8ヘクタール)で、地権者の川崎定徳氏らが特定目的会社の「KT六本木インベストメント(KT六本木)」を設立し、すでに地区内の土地6割を取得した。KT六本木は、森ビルに再開発の協力を要請。森ビルが中心となって地権者(約20人)に事業参画を呼びかけ、早期の協議会発足をめざすもの。
  計画地は、六本木ヒルズ北東約2キロの地下鉄・六本木駅の東側約100メートルに位置し、大江戸線・麻布十番駅から芋洗坂を上った右側。南側一帯は東洋英和女学院が隣接している。
  KT六本木は地区内に所有していた土地約1万2,528平方メートルに加え、「ロア六本木ビル」(地下3階・地上16階建て、延べ床面積約1万0,952平方メートル)の敷地・建物の共有分の一部を取得している。森ビルは地区内に約300平方メートル程度の土地を所有している。事業推進に協力している森ビルは、KT六本木の取得した土地と周辺地権者らに事業参画を呼びかけ、地区内一体的に再開発する方向で協議する。
  外苑通り沿いは商業地域で建ぺい率80%、容積率700%、芋洗坂沿いや鳥居坂沿いは同80%、同500%で、近隣地域は同80%、同400%にしていされている。
  森ビルでは、再開発ビルを地下4階・地上54階建ての超高層を中心に、商業・業務施設と住宅などを配置し、容積率をなるべく多く許容される計画を練っている。
  外苑通りの西側約1キロに赤坂9丁目の元防衛庁跡地に再開発された「東京ミッドタウン」が来年2月グランドオープン。さらに六本木通り沿いの六本木3丁目も大規模再開発が行われ、六本木交差点を中心した再開発によって景観が一変することになる。
  なお、六本木5丁目北地区再開発によって、現在片側1車線の芋洗坂・鳥居坂通りの拡幅計画も想定されている。

 
 
   
 


CFT構法(コンクリート充填鋼管柱)の耐火被覆低減技術を開発
戸田建設、西松建設、ハザマ、フジタ4社が大臣認定取得

 

 

  建築鉄骨の柱材に使われている冷間成形角形鋼管(通称:コラム)は、ロール圧延成形のBCR、STKRコラムとプレス成形のBCPコラムに大別される。小規模鉄骨建築の場合は断面径200ミリから350ミリが大半で、中規模建築では同350ミリから500ミリのBCR材になる。一方、高層建築になると同400ミリから700、800ミリといった大径のプレスコラムが多く使われている。
  このコラム柱にコンクリートを充填することで、コラムの板厚を薄くし、断面径を下げたりすることができる。この構法を「コンクリート充填鋼管造」(通称:CFT=Concrete-Filled steel Tube)である。前述のコラム以外には円形鋼管も入る。
  かつて、高層・超高層建築には鉄骨造(S造)が主体だったが、オフィスビルから共同住宅(マンション)や医療・介護施設の入居とホテルなどが中・高層階に入る複合型ビルになったため、音響や振動の問題もあって強高度コンクリートを使ったHRC造に代わりつつある。CFT造も中高層から超高層建築と幅広く採用されている構法で、新都市ハウジング協会は、積極的に推進している構工法。
  このほど戸田建設・西松建設・ハザマ・フジタの4社は、このCFT柱に吹き付ける耐火被覆(吹付ロックウール)を、従来に比べ約4割の厚さにできる技術を開発し、国土交通大臣認定を取得した。
  CFT柱は、建築基準法では鉄骨造の一部とみなされ、3時間耐火で65ミリ、2時間耐火で45ミリ、1時間耐火では25ミリの耐火被覆厚を要求されていた。この耐火被覆厚を薄くするため、「CFT造柱の耐火被覆低減技術」を4社の蓄積した耐火被覆技術の研究成果を持ち寄り、CFT柱の耐火性能に関する解析技術や評価手法を高度化したことで、大幅な低減が可能になった。
  建材試験センターによる耐火性能評価試験では、3時間耐火で30ミリ、2時間耐火で20ミリ、1時間耐火で10ミリと4割以上の耐火被覆材を薄くすることが可能になった。したがって、耐火被覆工事にかかる資材を5割、工程短縮4割、コストを3割削減が可能になった。
  CFT柱にすることで柱断面が下げられ、さらに耐火被覆低減技術によって4割薄くなれば、有効面積が拡大し建築コストも下げられるたことからCFT構法の需要増につながるものと思われる。

*CFT構法に関する技術的な問題は、社団法人新都市ハウジング協会・CFT造普及委員会
http://www.anuht.or.jp/hp/jigyo/cft/1cft.pdf