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耐震偽装事件の発覚から1年7ヵ月経った先月20日、建築基準法が改正された。その初弾が建築確認申請を民間に開放した「指定確認検査機関制度」(建築確認・検査制度)で、新たに「指定構造計算適合性判定機関」による第三者審査制度(通称、ピアチェック)が施行された。
建築確認を対象とする建築物は年間6〜7万件あることから、知事指定のピアチェック機関や判定員1,500人程度ではスムースに対応できるかが危惧されている。さらに第2弾の見直しに建築士法の抜本改正で、「構造設計1級建築士」「設備設計1級建築士」の国家資格創設である。
国土交通省が実施した調査によると、05年度末現在の1級建築士登録は約32万2,200人で、このうち構造設計従事者は全体の4%(約1万3,000人)、設備設計従事者はわずか1.1%(3,500人)に過ぎない。その構造・設備1級建築士を対象に、認定条件は5年以上の実務従事者を国交大臣登録の講習機関において講習過程を修了者に限定している。となると、その新たな1級建築士はさらに少なくなる。
改正基準法施行と同時に、日本建築構造技術者協会(JSCA)会長に就任した木原碩美(日建設計・理事技師長)氏は、改正基準法については「耐震計算偽装で機能不全が露呈した建築確認検査制度だが、今回の改正で構造審査に専門家が対応することになったことは大きな進歩だ」とした上に、建築確認申請前に設計図書の完成度を高めるための時間と、申請後の審査に要する時間が増えることについては、建築主や建築に携わる者が理解しなければ、うまく機能しないと指摘している。
また、ピアチェック制度では「構造計算適合性判定員の1,500人は忙しい人ばかりで、日々の仕事と判定業務を両立させていくことは大変だろう。当面、大臣認定プログラムが間に合わないため、全ての数字を拾っていかなくてはならないので判定員の負担は重い」と判定業務の混乱を予感させる。
構造設計1級建築士の創設については「1級建築士の中で、構造従事者は1万人弱。このうち構造設計1級建築士の要件を満たすのは6,000〜7,000人。年間7万件とすれば1人当たり年間10件となる。仮に新資格者が3,000人とすれば20件以上になる」と述べ、対象物件数と判定員数との乖離を指摘している。
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