QCC ニュース (2007年7月5日号)
 
     
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指定構造計算適合性判定機関(第三者審査制度)施行
年間対象7万件、判定員1500人ではひとり47件に
= 好評 会員募集中 =

 

 

 耐震偽装事件の発覚から1年7ヵ月経った先月20日、建築基準法が改正された。その初弾が建築確認申請を民間に開放した「指定確認検査機関制度」(建築確認・検査制度)で、新たに「指定構造計算適合性判定機関」による第三者審査制度(通称、ピアチェック)が施行された。
 建築確認を対象とする建築物は年間6〜7万件あることから、知事指定のピアチェック機関や判定員1,500人程度ではスムースに対応できるかが危惧されている。さらに第2弾の見直しに建築士法の抜本改正で、「構造設計1級建築士」「設備設計1級建築士」の国家資格創設である。
 国土交通省が実施した調査によると、05年度末現在の1級建築士登録は約32万2,200人で、このうち構造設計従事者は全体の4%(約1万3,000人)、設備設計従事者はわずか1.1%(3,500人)に過ぎない。その構造・設備1級建築士を対象に、認定条件は5年以上の実務従事者を国交大臣登録の講習機関において講習過程を修了者に限定している。となると、その新たな1級建築士はさらに少なくなる。
 
 改正基準法施行と同時に、日本建築構造技術者協会(JSCA)会長に就任した木原碩美(日建設計・理事技師長)氏は、改正基準法については「耐震計算偽装で機能不全が露呈した建築確認検査制度だが、今回の改正で構造審査に専門家が対応することになったことは大きな進歩だ」とした上に、建築確認申請前に設計図書の完成度を高めるための時間と、申請後の審査に要する時間が増えることについては、建築主や建築に携わる者が理解しなければ、うまく機能しないと指摘している。
 また、ピアチェック制度では「構造計算適合性判定員の1,500人は忙しい人ばかりで、日々の仕事と判定業務を両立させていくことは大変だろう。当面、大臣認定プログラムが間に合わないため、全ての数字を拾っていかなくてはならないので判定員の負担は重い」と判定業務の混乱を予感させる。
 構造設計1級建築士の創設については「1級建築士の中で、構造従事者は1万人弱。このうち構造設計1級建築士の要件を満たすのは6,000〜7,000人。年間7万件とすれば1人当たり年間10件となる。仮に新資格者が3,000人とすれば20件以上になる」と述べ、対象物件数と判定員数との乖離を指摘している。

 
 
   
 
オフィス空室率07年2.4%、08年に1%台
= 森ビルが東京23区市場動向調査 =
 

 

 森ビルは、このほど東京23区の大規模オフィスビル(延べ床面積1万平方メートル以上)の市場動向調査結果を発表した。それによると、06年は新規需要量が供給量を上回り、大規模オフィスビルの空室率は05年の3.2%から2.8%に改善された。これを基に07年の空室率を2.4%と試算した。
 08年以降は需給関係がさらに逼迫し、08年1.9%、09年1.4%と予想した。空室率が1%台まで低下すれば、ITバブル時の00年の1.2%以来となる。
 同調査では、オフィスビルの建て替えがマーケットに与える影響を分析。今後5年間で、オフィスの新規供給量に占める建て替え計画の割合は35%に上ると予測している。新規開発用地の確保が難しい千代田、中央、港の都心3区では45%と建て替えの比重はさらに大きくなるとみている。
 1981年の新耐震基準導入前に建設されたオフィスビルは全体の42%を占めており、拡大する不動産投資信託が、旧耐震基準のオフィスビルを投資対象外としていることなどから、建て替えラッシュはさらに勢いを増すとみている。
 調査では、今後5年間の建て替え計画から14件を抽出し、建て替えによるオフィスフロアの純増分を建て替え前の床の53%と算出。オフィス供給全体に占める建て替えの割合が増すことで、供給量の伸びは鈍る見通しだ。
オフィス市場としての東京の中長期的な国際競争力についても調査を実施。アジアの主要5都市(東京、台北、上海、ソウル、シンガポール)で「5〜10年後のアジアにおけるビジネスの中心都市」をビジネスマンに聞いたところ、「上海」55%で、「東京」は10%となり、「東京の国際競争力の低下が危ぐされる状況」と結論づけている。

(転載:日刊建設工業新聞)

 
 
   
 
07年度建設投資見通し、2年連続増の52.3兆円
政府投資9年連続減、民間投資が4年連続の増加
 

 

 国土交通省が公表した07年度の建築投資見通しによると、総額(名目ベース)は、前年度比0.1%増の52兆3,400億円となり、2年連続の増加となる見通しだ。
 内訳を見ると、政府建設投資は6.8%減の17兆1,700億円で9年連続の減少となる見込み。一方、民間住宅投資、民間非住宅投資(土木を含む)は、それぞれ2.6%増の19兆5,900億円、5.6%増の15兆5,700億円と、ともに4年連続の増加で、民間投資の堅調が予想されている。
 政府建設投資は、07年度当初予算の一般公共事業費(国費ベース)が3.6%減、地方単独事業費が14.9%減となっていることから、9年連続の減少を見込んでいる。その水準は、77年度の15兆0,513億円、78年度の17兆5,812]億円の水準まで落ち込んでおり、ピーク時の95年度比で51.2%減となる。
 民間投資は3.9%増の35兆1,700億円で4年連続の増加となる見通し。景気の回復で底堅く推移し、民間住宅投資は2.6%増の19兆5,900億円で、これに政府住宅投資を合わせた07年度の住宅投資全体は2.3%増の20兆1,100億円を見込んでいる。住宅着工戸数は、06年度の128万5,000戸を上回ると予測している。
 土木を含む民間非住宅投資は、景気拡大に伴い、製造業、非製造業ともに企業の設備投資が増加を続けると見込まれことから、5.6%増の15兆5,700億円となる見通しとしている。