QCC ニュース (2007年10月5日号)
 
     
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首都圏の相次ぐ大型プロジェクト
旺盛な需要に鋼材価格問題が再燃か?

 

 

 首都圏の大型建築プロジェクトが相変わらず活況を呈している。東京・丸の内、大手町など都心部の再開発はもとより、横浜・千葉・さいたま市などの副都心地区でも鉄骨使用量1〜2万トン級のプロジェクト計画が順次着工している。
 また、郊外型プロジェクトでは、イオン・イトーヨーカ堂などによる大型ショッピングセンターや新三郷などの大型物流センター、ホンダ・トヨタなどの自動車工場やデジタル家電など超大型工場が具体化し、旺盛な民間投資が相次いで展開している。
 一方、使用される鋼材価格は高値基調にあって、ファブリケター業界は鉄骨価格が上がらないままの状態が続き採算割れの現象が解消されていないという。こうしたこともあり、鋼材問題の再燃と交渉難航による着工の遅れも起きているが、大手ファブが減少したこともあって、価格交渉はファブ側の優位に推移しているようだ。
 6月20日施行の改正建築基準法によって、「構造計算適合性判定(ピアチェック)」制度が実施され、確認申請の直前の「駆け込み申請」、以降の「慎重な対応」などの現象は、特に中規模物件において混乱が生じている。
 あるファブ経営者は、「予定していた工事が大幅に遅れ、この先の鋼材価格がどうなるか心配だ。材料費の追加請求ができれば問題ないがゼネコンとて建築主との契約もあって、なかなか認めてくれないだろう。(改正基準法の)突発的な施行は建築行政に対する不信と建築業界に大きな混乱を起こす」と、行政の事なかれ主義に疑問をなげ掛ける。

 
 
   
 
8月の建築着工 住宅・非住宅4割の減
確認手続の正常化が待たれる
 

 

 改正建築基準法の施行に伴う建築確認制度の大幅な見直しによって、建築着工件数への影響が現実化している。国土交通省が9月28日に公表した建築着工統計調査報告によると、8月の住宅着工(戸数ベース)は前年同月比43.3%減で、改正法施工後の7月(23.4%減)を上回る大幅減となった。一方、事務所や工場・倉庫といった非住宅も42.4%減となり、着工できずに建築市場全体が休止状態となっている。
 改正法施行前の駆け込み申請による増加分は消化され、改正後の影響が全面的に現れた格好になった。国交省建築指導課は、建築確認済証の交付が回復基調にあることから、9月以降、着工件数も徐々に回復するとみている。構造計算適合性判定(ピアチェック)が必要な大規模物件の多くは正式申請前の相談段階にとどまるなど。確認手続の正常化が待たれる。

(記事転載「建築通信新聞」10月1日付)

  
 
 
   
 
大手設計事務所26社の建築士一人当たりの
売上は約3,390万円、同社員売上約1,757万円
 

 

 建築事務所ベスト30社の06年度(10億円以上)売上高順に、前年比、受注の公共・民間比率、社員数、社員1人当たりの売上、1級建築士数、建築士1人当たりの売上、建築構造士数を一覧にまとめた。
 30社の社員1人当たりの平均売上は約1,906万円、建築士1人当たりの売上は約5,371万円であった。ただし、NTTファシリティーズ、東電設計、JR東日本建築設計事務所、JFE設計の4社は建築設計業務以外の事業に従事している関係で、売上高および1人当たりの売上は他の設計事務所より高くなっている。
したがって、この4社を除く26社の社員1人当たり平均売上高は約1,757万円、1級建築士では3,390万円となっている。また、受注比率は、公共約24%、民間約76%になっている。
専業事務所の中で社員1人当たりの高い順は、三菱地所設計、日立建設設計、日建設計となっている。また、建築士1人当たりでは、日立建設設計、日建設計、三菱地所設計となっている。

 

建築設計事務所ベスト30社

*印は建築設計専業以外も含む (単位:万円)

社   名

売上高

前年比

公・民比

社員数

社員一人当り売上

一級建築士数

建築士
一人当り売上

建築構造士数

1

NTTファシリティーズ

23,323,300

-4.1

07:93

5,800

4,021*

713

32,712*

36

2

日建設計

3,178,763

8

12:88

1,330

2,390

606

5,245

32

3

東電設計

1,740,728

4.8

03:97

622

2,799*

73

23,846*

1

4

三菱地所設計

1,378,000

6.2

03:97

453

3,042

269

5,123

21

5

日本設計

1,323,770

-1.6

30:70

684

1,935

369

3,587

32

6

久米設計

872,686

-4.9

31:69

527

1,656

311

2,806

33

7

日立建設設計

743,718

14.3

10:90

253

2,940

133

5,592

1

8

山下設計

711,149

1

36:64

432

1,646

266

2,673

15

9

JR東日本建築設計事務所

609,271

1.2

02:98

270

2,257*

151

4,035*

9

10

類設計室

585,647

11.5

33:67

408

1,435

157

3,730

1

11

梓設計

544,875

0.4

31:69

328

1,661

182

2,994

13

12

石本建築事務所

520,443

3.8

24:76

299

1,741

174

2,991

6

13

安井建築設計事務所

506,494

-9.6

15:85

284

1,783

174

2,911

16

14

松田平田設計

506,378

-3.2

13:87

329

1,539

166

3,050

6

15

大建設計

451,679

7.2

37:63

241

1,874

154

2,933

8

16

JFE設計

446,604

9.6

24:76

186

2,401*

36

12,406*

3

17

アール・アイ・エー

420,591

4.3

44:56

206

2,042

119

3,534

3

18

東急設計コンサルタント

413,516

4.1

06:94

215

1,923

108

3,829

0

19

INA新建築研究所

379,002

20.8

20:80

280

1,354

143

2,650

8

20

塩見

370,047

19.7

20:80

229

1,616

76

4,869

5

21

東畑建築事務所

356,049

0.1

26:74

260

1,369

175

2,035

11

22

昭和設計

299,287

0.4

49:51

204

1,467

103

2,906

3

23

日建ハウジングシステム

281,700

-2.8

_:_

122

2,309

67

4,204

6

24

IAO竹田設計

232,933

14.7

01:99

142

1,640

50

4,659

0

25

横河建築設計事務所

219,200

15.1

58:42

124

1,768

63

3,479

1

26

内藤建築事務所

217,977

5

56:44

173

1,260

78

2,795

0

27

日総建

210,175

15.8

38:62

140

1,501

81

2,595

8

28

交建設計

170,186

5.5

08:92

94

1,810

56

3,039

2

29

伊藤喜三郎建築事務所

117,146

-22.2

50:50

146

802

83

1,411

6

30

青島設計

115,000

5.4

19:81

97

1,186

46

2,500

1

30社平均

1,906

5,371

*印を除く26社平均

1,757

3,390

 

 
 
   
 
溶接学会秋季全国大会・信州大学開催
発表論文187件、参加者800人
 

 

 溶接学会の秋季全国大会が9月19日から3日間にわたって、長野市の信州大学で開催された。同学会は、毎年春秋2回の全国大会を催し、春は毎年東京開催、秋は全国各地を持ち回り開催となっている。今回の信州大学開催は27年ぶりである。
 大会での論文発表数は昨年の217件から30件減の187件、参加者は延べ800人となった。大会では、論文発表の他、初日のオーガナイズドセッションの「鉄鋼材料の革新的高強度・高機能基盤研究開発」プロジェクトで、溶接技術関連部門で24億円という巨大プロジェクトのプレゼンテーションに大きな関心を呼び、満員の聴講者を集めた。
 また、恒例の特別講演では「実録風林火山−川中島の真実」と題して、笹本政治信州大学教授が講演した。NHK大河ドラマにちなんだ演目だけに、一般市民にも公開し、地元の人気教授とあって大勢の市民が参加していた。運営者は「普段、馴染みの薄い市民にとって、溶接の存在を身近に感じて貰える絶好の機会になった」と語っていた。