QCC ニュース (2007年12月5日号)
 
     
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鉄骨需要量は10月も前年比36%減
7月以来4ヵ月続いて大幅減

 

 

 今年6月20日施行の改正建築基準法は、指定構造計算適合性判定機関(構造計算の第三者審査=通称:ピアチェック)などの厳しい制度によって、申請業務の停滞から7月以降の確認物件が大幅に減少し、建築業界および建材など関連業界に多大な影響を及ぼしている。
 国土交通省建築着工統計の10月分が発表され、9月分より若干増えたものの建築全体は約11,035,000平方メートル(前年同月比31.5%減)と、7月以来4ヵ月続く低水準の着工比率となっている。
 建築鉄骨量換算では、S造着工面積約3,725,000平方メートルの鉄骨約37万2,500トン(同36.0%減)、SRC造約201,000平方メートルの鉄骨約1万0,050トン(同56.8%減)。S造・SRC造の合計約38万2,550トン(36.2%減)である。
 こうした鉄骨建築物の減少によって、鉄骨ファブリケーター業界は大手ファブ以外の中小ファブは軒並み物件不足で、稼働率は半分以下になっている。年末年始を控えファブの経営難は深刻である。
 あるファブ経営者は「月の内に建築確認が下りたのはS造1件、SRC造1件では、受注できる状態ではない。これはまさに改正規準不況である。行政・役人が建築業界の実情が分かっていない証拠」と語り、業界の声を代弁していた。

 
 
   
 
大手ゼネコン5社の中間決算全社営業・経常とも減益
材料費高騰などで採算割れに
 

 

 鉄骨ファブリケーター業界の元請けである建設業界(ゼネコン)の経営も厳しい状況に置かれている。特に鋼材高騰など建材・資材や労務費の上昇などもあって、採算性の悪化と改正基準法の影響もあって低迷している。
 大手ゼネコン5社の07年中間決算は営業利益・経常利益とも全社揃って減益となった。また、08年3月の通期決算でも減益予測をしている。首都圏、近畿圏、中部圏といった大都市圏の大型プロジェクトや郊外型のショッピングセンター、倉庫・物流センター、自動車関連工場などの物件があるものの、採算面では悪化していることと、政府建設投資(公共投資)の減少傾向と地方の民間投資による住宅・非住宅投資減少が収益性に大きな影響を与えている。
 ちなみに、07年3月期通期決算では、3社が営業利益増、4社が経常利益増の増収増益の業績で、5社とも1兆5,000億円超であった。その要因は、景気回復を背景に民間投資の増勢基調に支えられ、収益性が上昇したとしている。その半年後の中間決算で一変し全社が減益となっている。

大手ゼネコン5社の中間決算および08年3月期予想

(単位:億、%、▲はマイナス)

会社名

売上高

営業利益

経常利益

中間・最終利益

受注高

完工利益率

鹿島   8,151
(1.3)

54
(▲66.1)

154
(▲13.2)

248
(33.9)

7,260
(10.7)

5.3
(8.1)

18,500
(▲2.2)

170
(▲69,4)

270
(▲54.0)

270
(▲34.8)

12,850
(▲7.4)

 

大成建設  

7,191
(▲7.9)

101
(▲38.5)

78
(▲53.0)

119
(67.7)

7,001
(▲2.6)

4.8
(5.7)

17,900
(▲4.4)

520
(▲9.8)

440
(▲20.9)

260
(▲0.8)

13,600
(▲10.2)

 

大林組   6,467
(0.3)

 72
(▲26.5)

98
(▲22.1)

49
(▲63.2)

5,114
(▲15.0)

4.7
(6.4)

16,800
(7.1)

400
(▲15.9)

430
(▲19.4)

230
(▲43.4)

11,800
(▲5.8)

 

清水建設  

6,073
(▲3.3)

100
(▲18.0)

97
(▲21.3)

61
(8.6)

7,243
(▲4.7)

5.6
(5.8)

16,850
(1.9)

500
(▲1.7)

480
(▲1.6)

280
(9.3)

14,800
(▲0.7)

 

竹中工務店  

6,569
(3.5)

152
(▲18.5)

199
(▲5.6)

121
(5.3)

5,927
(13.7)

6.4
(6.8)

13,000
(▲8.6)

265
(▲30.0)

325
(▲28.6)

180
(▲34.5)

10,200
(▲6.8)

 

*売上高順。カッコ内は前期比。売上高、完工利益率は単独数値。
*非上場の竹中工務店中間決算は07年6月期、通期は12月期。

 

 
 
   
 
全構協工場認定制度部門を分離・独立へ
= 改正準則で、来年4月新会社設立 =
 

   全国鐵構工業協会(略称:全構協)の「全構協認定工場制度」は、丸30年におよぶ認定業務を終え、来年度より全構協から分離・独立し新たな法人組織による工場認定制度を採用する方針だ。
 今年6月20日に改正・施行された建築基準法の指定確認検査機関の指定準則改正に伴い、指定性能評価機関に対して、「当該役員の3分の2以上を学識者で構成し、かつ会長職および性能評価業務担当役員は組合構成員であってはならない」との準則改正により、現行組織のままでは認定工場制度が維持できなくなった。
 このため全構協は5月から「全構協組織体制検討特別委員会」を設け、<1>改正準則に従って理事を3分の1以下に削減するなど組織再編か、<2>工場認定の性能評価業務を分離・独立させ新会社を発足させるか、<3>大臣認定を返上し、当初の自主認定制度とするか__の3ケースについて協議・検討してきた。
 この3ケースを全構協9支部の支部連絡会議のもとで実施した構成会員アンケートの結果、ケース2の「性能評価業務を専門とする新会社設立」が多数を占めたため、今月18日開催の理事会に上程する。
全構協は理事会承認後、来春から株主・役員選出・登記手続きなどを行ない、4月までには株式組織による性能評価業務会社を設立することになる。