QCC ニュース (2008年6月5日号)
 
     
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確認検査6月中から一部省略の方針へ
JSSC低層ビルシステム大臣認定取得

 

 

 国土交通省は6月中に適用することで、鉄骨造(S造)建築物の小規模に限って建築確認検査の一部を省略する方針を決めた。改正基準法で導入した構造計算をピアチェック(再チェック)する「構造計算適合性判定」の手続きを省くことで、確認検査の大幅短縮を図る。
 確認検査が対象とするS造建築は、地上3階建て以下の延べ床面積2,000平方メートル以下としている。この規模の鉄骨造は鉄筋コンクリート造や木造に比べ、比較的構造が似ていることから基準となる構造を示しやすいと判断されたことにある。
 一方、国交省は2日、日本鋼構造協会(JSSC)、S造構造システム「JSSC低層ビルシステム」を設計図書省略の大臣認定を行なったと発表した。このシステムは、S造両方向ラーメン構造で、柱材をコラム(冷間成形角形鋼管/BCR295)、梁材(圧延H形鋼/SN400B)を使用し、地上3階建て以下、軒高9メートル以下、高さ13メートル以下、5,000平方メートル以下――としている。建築用途は住宅、事務所、店舗など。このJSSCシステム構造基準に適合するS造建築については、構造計算適合性判定が不要となり、確認業務の円滑化や工期短縮につながる、としている。
 同協会としては、各関連団体・機関と連携し、使用方法に関する説明会を開き、周知徹底後すみやすに運用を開始する方針。
 昨年6月20日施行の改正基準法による影響で07年の新規着工は前年比17.8%減の106万741戸と低迷し、国内総生産(GDP)の実質成長率の実績見込みも下方修正されるほど深刻な問題に発展した。特に鉄骨造建築物は、前年比12.5%減の641万8,350トンと25年前の実績以下になった。こうしたことから建築鉄骨製作工場(ファブ)は昨年厳しい状況にあった。昨年から鋼材価格の高騰続き経営悪化を招いているだけに小規模ファブとっては朗報である。

 
 
   
 

中国・浙江省の「杭州湾跨海大橋」開通
全長36キロの海上橋では世界最長

 

 

 中国・浙江省の杭州湾を横断する「杭州湾跨海大橋」が5月1日深夜(日本時間2日未明)に開通した。同大橋は、上海市に隣接する浙江省嘉興市と寧波市との間に架かる全長36キロメートルの世界最長の湾跨海大橋となった。
 上海市から寧波市に行くには、高速道路を杭州市経由で300キロ以上の行程だったが、同大橋開通によって寧波への距離は半分の150キロとなり、所要時間も2時間余りに短縮された。
 中国経済の発展で上海に近い杭州・紹興・寧波の商工業都市としての機能が高まり、上海との物流が盛んになったことから約10年の事前調査を経て2004年に着工、4年間をかけて完成した巨大プロジェクト。総工費は約140億元(約2,100億円)>耐用年数100年、震度10の揺れにも耐えられる耐震構造という。
 橋幅は6車線の最高時速120キロで走行でき、通行料は乗用車80元(1,200円)、バス・大型車269元(4,000円)。建設費は約15年間で回収できる計算といっている。3年後に迫った上海万博の目玉観光での誘致効果のほか、杭州市や紹興市への物流効率や企業誘致など膨大な波及効果への期待も大きい。
 一方、上海に流れ込む長江(揚子江)デルタ地帯では江蘇省内の長江を跨ぐ「蘇通長江公大橋」(全長32キロ)が間もなく開通する予定するなど上海を中心にする都市間物流の効率化にますます拍車がかかっていく。

 
 
   
 

花のパリに72階、301mの超高層ビル計画
完成は2013年12月25日予定

 

 

  フランス・パリのビジネス街、近代的なビルが林立するデフィンス地区に超高層ビルが建設される。このビルを設計するのはフランスで著名な建築家のジャン・ヌーベル氏(62歳)。地上72階、高さ301メートルの職・住・ホテル一体型の複合ビルになる。
 このビルの名称を「トゥール・シニャルタワー」と名づけ、エッフエル塔(324メートル)より22メートル低いがフランスでは一番高いビルになる。延べ床面積は14万平方メートル、うちオフィス部分が5万平方メートル、住居部分が3万3,000平方メートル、ホテル部分が3万9,000平方メートル。
 ヌーベル氏は「2013年のクリスマスに竣工したい」としている。また、建築関係者は「エッフエル塔以来、最も重要な建築プロジェクトになる」と意気込んでいる。
 エッフエル塔建設時に強烈な批判をしたモーパッンは完成後は専らエッフエル塔レストランで過ごしたが、トゥール・シニャルタワーから望むエッフエル塔の眺めはどうだろうか!

 
 
   
 

ソウルにも「ヒルズ」や「ミッドタウン」の実現へ
韓国で「08MXD国際カンファレンス」開催

 

 

 韓国にも「六本木ヒルズ」や「東京ミッドタウン」と同じ大型都市開発をめざす機運が高まってきた。韓国も国内建設市場が縮小する中、新たな活路を模索するため複合開発の先進国の日本やアメリカに学ぶため「2008MXD(複合開発)国際カンファレンス」が開かれ、日本から六本木ヒルズを手がけた森ビルの山本和彦副社長、東京ミッドタウンの開発にかかわった日建設計の安昌寿副社長らが講演者として招かれた。
 韓国にはデベロッパー不在なため大規模開発用地のほとんどは政府機関から売却され、土地価格の高騰になっている。また、開発資金の調達手法が未成熟なため投下資本を早期回収したいため、施設完成と同時に売却してしまうなど、複合施設を整備しても人が集まらず、閑古鳥がなくようになる。
 こうしたことから、複合開発のノウハウを学ぶために初の国際カンファレンスとなった。日本から参加した森ビルの山本社長は「ソウルは起伏が激しい街。六本木ヒルズやアークヒルズも15メートルぐらいの高低差があるが、段差をエレベーターやエスカレーターでつなぎ、歩きやすい一体的な街にした」と語り、賑わいを創出する運営面の重要性を強調。また、日建設計の安副社長は、東京ミッドタウンの事例を紹介しながら、省エネルギーなどの環境対策としての複合開発の効果について解説した。
 聴講者は韓国政府関係者、建設関連企業の幹部など1,000人が熱心に耳を傾けていた。