QCC ニュース (2009年1月5日号)
 
     
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明けまして おめでとうございます。
本年もQCニュースのご愛顧をお願い申し上げます。

2009年 元日

 
     

11月の鉄骨需要量は43万700トン
08年度予測では633万トン以下に

 

 

 国土交通省発表の建築物着工統計によると08年11月の全建築物延べ床面積は11,265万平方メートルの前年同月比でマイナス7.0%減少した。建築主別にみると、公共建築が659万平方メートル(前年同月比74.9%増)に対して、民間建築は11,265万平方メートル(同9.4%減)と民間需要が減少した。
 建築鉄骨量では、S造41万9,200トン(同20.1%減)、SRC造1万1,500トン(同67.4%減)の43万0,700トン(同23.1%減)となり、08年2月の43万3,600トンを上回る大幅減少となった。08年1月−11月の暦年ベース合計では568万3,400トンで、月平均51万6,673トン。暦年予測は12月実績にもよるものの620万トン前後と思われる。また、08年4月−11月の年度ベース合計では422万0,350トンで、月平均52万7,544トン。年度予測は12月−09年1−3月の4ヵ月実績如何であるが、かなり厳しい状況が予想されており、633万トン以下になる模様。
 07年暦年需要量は653万2,000トン。07年度需要量は642万5,000トンであるので、08年暦年対比では5.1%減。また、年度対比では1.5%以上の減少の厳しい需要予測になる。

07年11月−08年11月の鉄骨需要量の推移


年/月 S 造 前年比 SRC造 前年比 鉄骨造合計
11

524,800

-10.3

35,200

3.8

560,000

12

619,000

1.3

14,050

‐49.2

633,050

08 / 1

456,000

‐14.7

13,300

‐31.4

469,300

2

422,000

‐16.9

11,600

‐64.6

433,600

3

525,900

14.2

34,250

52.5

560,150

4

508,500

‐5.8

15,450

‐51.8

523,950

5

505,100

-23.3

24,400

-2.9

529,500

6

550,700

-38.4

22,850

-45.7

573,550

7

598,000

  26.8

 19,600

 20.2

  617,600

8

530,000

48.2

27,900

56.8

557,900

9

456,200

49.8

20,550

47.1

476,750

10

492,100

32.1

18,300

82.1

510,400

11

419,200

-20.1

11.500

-67.4

430,700


(国土交通省調べ)

 

 
 
     

ピアチェック 9月時点で審査日数が32.5日に
1月時点から約1週間短縮

 

 

 改正建築基準法に基づく構造計算適合性判定(ピアチェック)の平均審査日数が、今年9月時点で32.5日だったことが国土交通省のまとめで分かった。構造計算適合性判定機関での受付から合格までの平均日数を調べたもので、今年1月時点の平均日数は39.3日と比較すると1週間程度短縮している。
 国土交通省は「ピアチェックの審査期間を1ヵ月以内に収めたい」としている。改正前は3週間以内(21日間)が規定だったが、建築主事不足や申請書類ミスなどもあって、期間内認可は稀で1ヵ月以上は当たり前だったので、改正前に近づいてきている。
 ピアチェック制は、改正基準法施行の昨年6月から開始して1年半弱が経過し、毎月2,000件前後で推移している。建築行政情報センター(ICBA)によると、東京・埼玉・神奈川では、すべての構造計算適合性判定機関で確認申請業務が空いている状態だという。また、申請内容に特段の問題がない場合は、2〜3週間で認可している。
 ピアチェックに関するさまざまな問題が今だ尾を引いているものの、二度と耐震偽装が起きないための制度として円滑に促進していかなくてはならない。「申請する側も、審査する側とも地域ごとの協議会などで運用改善を促していく」との姿勢が欠かせない。

 
 
     

JSCA 構造設計賠償保険を創設
「構造設計一級建築士」義務付けの5月実施予定

 

 

 日本建築構造技術者協会(通称、JSCA)は、会員を対象にした「構造技術者賠償保険制度」を創設することを、このほど明らかにした。昨年11月に改正建築士法が施行され、建築士事務所は委託者の求めに応じて賠償責任能力に関する情報開示が義務付けられた。
JSCA賠償保険制度は、設計事務所を対象にした既存の賠償保険とは違う内容にし、構造設計業務にかかわる事項だけの賠償保険とする方針。なお、同制度の実施はJSCA会員の社会的信頼を得るのが目的としている。構造設計一級建築士の関与が義務付けられる今年5月からの実施を予定している。
 新たな賠償保険は、構造設計業務に特化することで保険料の低減を図る。例えば、設計事務所が加入している既存保険が扱う雨漏りなどは除外する。一方で、既存保険が扱っていない部分をできる限り対象に含める。国内業務では、@構造設計等の業務ミスで物損や機能損失が生じた場合の賠償A建物竣工後の法令を満たさないことが発覚した場合の賠償B訴訟に関する費用――などをカバーする。
 対象者は、JSCA正会員が構造設計に主体的な役割を果たしている一級建築士事務所。現在、既存の建築賠償保険に加入している場合、その賠償内容の権利を新たな保険で継続できるよう検討している。免責金額を設定し、一定額を自己負担する仕組みとする。
 構造設計者に関する賠償保険制度は、NPO法人AWA認証機構において導入されており、同機構は構造設計者をはじめ非破壊検査技術者、鉄骨製作管理技術者らが会員になっている。

 
 
     

CFT柱と免震の組合せによる新CFT柱工法を開発
富士ゼロックス新R&D拠点建設計画」で初採用

 

 

 清水建設は、超高層建築向けに高耐力の「コンクリート充填鋼管(CFT)柱と「免震構造」の組合せによる先進の構造設計工法を開発・実用化した。この工法は、阪神大震災クラスの大地震に耐えられる高い耐震性を確保するとともに、柱の本数を大幅に減らしフレキシブルな大空間を実現することが可能になった。現在、横浜市のみなとみらい21地区で建設中の超高層プロジェクト「富士ゼロックス新R&D拠点建設計画」(地下1階・地上20階、塔屋1層、延べ床面積約13万5,000平方メートル)で初採用されている。
 CFT柱は、鋼管にコンクリートを充填した柱で、コンクリートが鋼管の座屈を抑えるため、一般の鉄骨柱に比べ耐力が優れている。同社が開発した工法は、CFT柱鋼管に、高張力鋼を国内で初めて適用した。これによって高耐力化したCFT柱と免震構造を組合せた点が最大の特徴である。強さとしなやかさを併せ持った高耐力CFT柱のため、柱の本数も減少しながらも大地震に耐えられる安全な建物が可能になった。
 同工法の技術的な内容は(1)高張力鋼を用いた高耐力CFT柱と免震とを組合せる新架構システムのため、震度6強クラスの大地震時でも、建物の被害を最小限に食い止められる(2)CFT柱鋼管は、新日鉄が開発したBT−HT400C級鋼材で、TMCP鋼325C級鋼材(降伏応力度325N/平方ミリ)と成分構成はほぼ同じであるが、熱加工制御によって降伏応力度は2割程度向上する
 (3)鋼板から鋼管にする際の曲げ加工やシーム溶接、柱梁接合部の大入熱溶接が母材の強度・靭性に影響する問題をクリアし、柱材としての使用性能を確認しているC耐火検証を行い、耐火時間や被覆の厚さを検証している(4)Fe60以上の高強度コンクリートとの組合せによるCFT柱は、超高層・大スパンの高軸力柱に有効で、従来鋼によるCFT柱に比べて径が小さくなる――などの優れた特徴。
 なお、「富士ゼロックス新R&D拠点建設計画」プロジェクトでは、従来のCFT柱では70柱となるところ、50柱と約25%の本数を減らすことができた。同プロジェクトの鉄骨検査は当社が担当している。