QCC ニュース (2009年5月5日号)
 
     
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09年度建設投資額45兆円割れ、
補正予算執行でも08年度並み

=建設経済研究所試算=

 

 

  建築経済研究所が発表した建設投資見通しによると、09年度の名目建設投資額は44兆7,800億円(前年比5.8%減)の見込みで、31年ぶりの45兆円割れとなる。同研究所による1月調査よりも約1.2兆円の下方修正となった。
 ただし、この見通しには政府が今国会で決定する09年度補正予算(経済危機対策)が織り込まれていない。同予算案が通過すれば建設投資額は08年度と同水準まで引き上げられると予測しているが、その場合でも、民間設備投資や住宅投資への波及は10年度以降にずれ込むとみられている。
 09年度建設投資見込みの内訳を見ると、政府建設投資が16兆3,600億円(同2.4%減)、民間住宅投資が16兆0,400億円(同6.0%減)、民間非住宅投資が12兆3,800億円(同9.8%減)となっている。民間非住宅建設投資も景気低迷で企業の設備投資が落ち込むことが影響し、2年ぶりのマイナスになる見通し。民間非住宅投資のうち、建築投資は7兆5,600億円(同13.4%減)、土木投資は4兆8,200億円(同3.6%減)である。
 建築投資を着工床面積でみると、事務所が614万平方メートル(同14.7%減)、店舗が840万平方メートル(同0.0%)、工場が877万平方メートル(同29.5%減)、倉庫が654万平方メートル(同10.0%減)である。
 一方、政府建設投資の内訳は、建築投資が1兆7,800億円(同2.2%減)、土木投資が14兆5,800億円(同2.4%減)である。ただし、補正予算が執行された場合は、政府建設投資に2兆5,000億円から3兆円の上積みが見込まれ、その建設需要増によって民間設備投資に波及効果を呼ぶものと見られている。

 
 
     

第2弾の改正建築士法 今月27日から全面施行へ
構造・設備1級建築士の関与義務化

 

 

 耐震偽装問題の再発防止策の第2弾である改正建築士法が今月27日から全面施行される。07年6月20日の改正建築基準法施行によって、建築確認の停滞と着工低迷といった大混乱を招き、行政不況といった造語まで生れたこともあって、今回の改正施行には国土交通省や建築業界は新制度の円滑施行が至上命令になっている。
 5月27日からは、一定規模以上の建築物については、「構造設計1級建築士」「設備設計1級建築士」の資格を持つ建築士が設計または法適合確認を行なうという形で、設計に関与することが義務付けられる。既に、建築士試験の見直しや定期講習の義務付けなどが行なわれており、構造・設備設計1級建築士による設計への関与義務付けが残されていた。
 同日以降の建築確認申請で適用される構造設計の場合、構造計算適合性判定(ピアチェック)が必要な建築物など。設備設計の場合、3階建て以上、延べ床面積5,000平方メートル超の建築物がそれぞれ対象になり、構造・設備設計1級建築士が自ら設計業務を行なうか、有資格者がいる建築士事務所に委託して法適合確認を受けなければ建築確認審査が通らなくなる。ただし、半年間の経過措置が設けられている。
 09年5月26日以前に確認申請された場合(構造・設備設計1級建築士の)関与不要。09年5月27日〜11月26日に確認申請された場合、【1】5月26日以前に当初設計が行なわれた場合は設計変更も含め関与不要。【2】5月27日以降に当初設計が行なわれた場合は関与必要となる。09年11月27日以降に確認申請した場合、設計時期、当初設計・設計変更の別に関わらず関与が必要になる。
 なお、設計が完了しているかどうかは、建築確認申請書の備考欄に、構造設計や設備設計の完了日付を記載することでチェックする。11月27日以降に建築確認申請が行なわれた案件は、設計完了日に関わらず関与が必要となる。設計変更の確認申請を行なう場合も、11月27日以降になれば関与を求められる。
 法適合確認では、構造・設備設計1級建築士が設計図書をチェックしたことを記載するとともに、記名・押印をする。専門分野ごとに分担する場合は、担当した図面などを明記しておく方法が想定され、その場合、責任範囲は法適合確認を行なった部分に限定される。

 
 
     

08年度鉄骨需要量
588万3,650トン(前年比8.4%減)
09年3月は38万2,700トン

 

 

 国土交通省が30日に発表した建築物着工統計によると、3月の建築物合計は9,992万平方メートル(前年同月比24.6%減)で、公共建築物が746万平方メートル(同26.3%減)、民間建築物は9,246万平方メートル(同27.0%減)の5ヵ月連続の減少になった。
 居住建築物(マンション・住宅など)は、6,143平方メートル(同23.1%減)、非居住建築物(ビル・工場・店舗など)は、3,849万平方メートル(同27.0%減)。鉄骨系建築物は、S造は3,716万平方メートル(同29.3%減)、SRC造が222万平方メートル(同67.6%減)となり、S造、SRC造とも大幅な落ち込みとなった。ちなみにRC造は2,391平方メートル(同15.3%減)、木造は3,634平方メートル(同18.0%減)となっている。
 鉄骨量換算では、S造37万1,600トン、SRC造1万1,100トンの鉄骨量合計38万2,700トン(同31.7%減)と2ヵ月連続で40万トンを割る大幅減となった。昨年度の鋼材急騰に次ぐ金融危機による景気後退から建築投資の減少が大きく響いたことにある。
 08年度(08年4月−09年3月)は588万3,650トン(同8.4%減)で、34年ぶりの600万トンを割った需要量となった。09年度の予測も560〜580万トンとみられているが、09年度補正予算の執行によって公共建築需要を上積みと、経済危機対策によって民間建築需要を押し上げるかにかかっている。