QCC ニュース No.123号 (2010年4月5日号)
 
     
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建築鉄骨構造技術支援協会(SATT)
4月1日から一般社団法人としてスタート

 

 

  鉄骨建築の技術者らで組織されていた「サンプリング会」を母体に、2007年(平成19)建築鉄骨構造技術支援協会(英文名:Supporting Association for Building Steel Structural Technology 略称:SASST)に改称し、改組以来、鉄骨構造に関する技術などの相談と中小ファブリケーターに対するサポートをしてきたSASSTは、3月10日臨時総会を開き、一般社団法人に移行することを満場一致で可決し、4月1日から新生SASSTとしてスタートした。
  旧サンプリング会は、1982年(昭和57)に、学識者、大手設計事務所、大手・準大手ゼネコン技術者を中心に中堅ファブ、高力ポルト・溶接副資材メーカー、鋼材商社、非破壊検査会社らの経営者による親睦会として25年にわたって続けられてきた。
  07年、会長の田中淳夫東京電機大学教授の提唱で、親睦色を薄め、会員相互の情報交換の場として「会員広場」を設け、ファブへの技術相談など開かれた会にし、鉄骨構造の設計・施工・製作・鋼材・副資材・検査など重層かつ広範囲な技術支援をおこなってきた。
  臨時総会で田中会長は「建築鉄骨の構造設計、製作及び施工に携わる人々に対し、技術的諸問題を解決ための支援活動を広く行い、鉄骨構造技術の進歩、発展に寄与する」とし、主な事業活動は[1]鉄骨の品質向上のための技術的な支援事業[2]鉄骨に関する調査研究事業[3]鉄骨に関する技術評価事業[4]鉄骨に関する資格認定事業――を展開していく。
  SASST改組に立ち上げたホームページは、「鉄骨Q&A」をはじめ、多くの質問・疑問が寄せられ、地方設計事務所の不条理な要求の解決や、ゼネコンからの無理難題を仲介・説得するなど、小さな問題から技術改革に至るような難問まで、親切丁寧に対応し、ファブばかりか多くの業種の「知恵袋」「駆け込み寺」的存在になっている。
  一般社団法人化によって、地方ファブ入会の増加につながることや、技術相談への学術経験者らの陣容も充実するなど、事業目的も事業内容の拡充が期待される。

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 SASSTは、6月19日・20日に「建築鉄骨超音波検査技術者」学科講習会を、同26日・27日に「建築鉄骨製品検査技術者」講習会を、日本溶接技術センター(川崎市)で開催する。
詳しくは、SASSTのホームページで確認ください。

http://www.sasst.jp/index.html

 
 
     

2月の鉄骨29万5,850トン 前年同月比20.6%減
09年度需要量は385万トン前後に

 

 

  国土交通省が3月31日に発表した建築物着工統計によると、10年2月の建築物面積合計は8,641千平方メートル(前年同月比11.8%減)で、前年対比16ヵ月連続の2ケタ台の減少が続いている。建築業界は限りなく二番底にさしかかっており、好転の兆しすら感じない。
  着工延べ床面積にみる▽建築主別では、公共建築物が578千平方メートル(同11.7%増)の微増ならが3ヵ月続けての増加。民間建築物は8,163千平方メートル(同12.9%減)と16ヵ月連続の大幅減が続いている。
  ▽用途別では、居住建築物(マンション・住宅など)は5,197千平方メートル(同8.8%減)、非居住建築物(ビル・工場・店舗など)は3,445千平方メートル(同15.9%減)で、非居住建築は大幅減が続いている。
  ▽構造別では、鉄骨系建築物では、S造は2,858千平方メートル(同19.7%減)、SRC造が201千平方メートル(同39.9%減)。RC造は1,985千平方メートル(同20.5%減)で、S造もRC造も減少傾向は同じだ。
  ▽鉄骨需要換算では、S造は28万5,800トン、SRC造が1万0,050トンの鉄骨合計が29万5,850トン(同20.6%減)になり、5ヵ月ぶりに30万トンを切った。09年度の4月−10年1月まで(11ヵ月分)の累計は352万9,950トン。月ベース32万0,900トンで、09年度需要量は約385万トンの44年ぶりの低水準となる。

 
 
     

放射性廃棄物を100分の1に削減
原発解体コンクリート処理 =清水建設=

 

 

  清水建設は、原子力発電所の解体によって放射性廃棄物となる汚染コンクリートの量を約100分の1に減らす「放射能低減化技術」を世界で初めて開発し、実用化される。汚染されたコンクリート中の放射性物質だけを取り出す手法で、埋め立てスペースや管理コストを大幅に削減できる技術として注目される。
  現在、国内には54基の原子炉が稼働中。初期に建設された原子炉は順次解体される。わが国初の商業原発である日本原子力発電の東海発電所の解体計画中で、同社のみが参画している。
  廃炉を解体する問題は、解体時に発生する大量の放射性廃棄物をいかに削減するかにある。廃炉のスタディモデルになっている110万キロワットの原子炉(BWR型)の場合、約2,000立方メートル、約4,000トンに及ぶ放射能に汚染されたコンクリートが発生し、全量を放射性廃棄物として埋め立て処分にすることになっている。
  清水建設は8年かけて研究して判明したことは、コンクリートが放射性廃棄物になる原因は、骨材中にごく微量に含まれるユーロピウム(Eu)とコバルト(Co)という原子(金属)に中性子が当たって放射化することにある。そこに着目し、EuとCoを放射化コンクリートから効果的に除去する技術開発に取り組んできた。実用化のメドをつけた除去技術は、放射化コンクリートの硝酸処理。この技術は、コンクリートの放射化特性を評価する技術や汚染土壌の処理技術の開発で培ったノウハウがベースになっている。
  具体的な処理方法は、まず、放射化コンクリートを数ミリの大きさに粉砕し、それを約120度の硝酸に24時間浸し、骨材中のEuやCoをはじめとするさまざまな金属が硝酸中に溶出す。溶出した金属は、硝酸中にアルカリを加えて中和していく段階で、それぞれ特定のpH(ペーハー)の値になると金属塩となって析出される。EuとCoは、pHが7〜8になると析出されるので、それらをろ過して回収し放射性廃棄物として埋設処分する。硝酸処理後のコンクリートは、EuとCoの含有量が従前の10分の1以下となり、放射性物質として扱う必要がなくなるため、骨材は再利用、鉄やアルミニウムを含む塩化物は一般廃棄物として処分できる。
  世界の原発は、70年代に建設ラッシュを迎えた。当初の耐用年数は30〜40年とされ、現在96基が解体中である。わが国でも54基中、9基が5年以内に運転開始から40年経つことから近い内、順次解体時期を迎える。
  したがって、同社は「埋設処分場のスペースを大幅に減らし、処分費の削減にもなる方法として実用化を急ぎたい」としている。