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QCC ニュース No.143号 (2011年12月5日号) |
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10月鉄骨造需要は大幅減の34万6,300トン
前年同月比5.0%減、前月比で10.5%増
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国土交通省が11月30日に発表した建築物着工統計による11年10月の建築物着工面積合計は10,364メ―トル(前年同月比2.2%減)の2ヵ月連続で減少した。
▽建築主別の延べ床面積では、公共建築物が732千平方メートル(同0.0%)であったが、民間建築物は9,632千平方メートル(同2.4%減)で、2ヵ月連続の減少となった。
▽用途別では、居住建築物(マンション・住宅など)は6,413千平方メートル(同5.2%減)の2ヵ月連続で減少。非居住建築物(ビル・工場・店舗など)は3,951千平方メートル(同3.0%増)で微増となった。
▽構造別では、鉄骨系建築物は、S造は3,401千平方メートル(同2.6%減)の2ヵ月連続減。SRC造も124千平方メートル(同58.5%減)と半減を超えた水準にまで減少した。RC造は2,323平方メートル(同13.1%増)と増に転じた。W造も4,458千平方メートル(同5.4%減)で2ヵ月連続減となった。
▽鉄骨需要換算では、S造は34万0,100トンで、SRC造が6,200トンの鉄骨計34万6,300トン(同5.0%減)の2ヵ月連続で前年同月比の減少となった。ただし、前月比では10.5%増である。 |
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上場大手ゼネコン4社の上半期決算
通期で全社増収・営業増益を予測
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上場ゼネコン大手の鹿島・清水建設・大成建設・大林組4社上半期(4〜9月)連結決算を発表した。
これによると、鹿島は売上高6,586億円(前年対比1.1%増)、経常利益191億円(同40.7%減)。清水建設は売上高5.604億円(同2.8%増)、経常利益91億円(同29.5%増)。大成建設は売上高5,520億円(同0.4%増)、経常利益82億円(同6.1%減)。大林組は売上高5,448億円(同1.7%増)、経常利益61億円(同17.0%減)。なお非上場、竹中工務店(1〜6月期)の売上高4,691億円(同14.7%減)、経常利益116億円(同16.0%減)である。
上場4社の業績指標となる受注高は、鹿島・清水・大成の3社が前年同期を上回り、鹿島・大成は国内建築工事の受注が増加した。清水は土木・建築とも公共工事の受注が増えている。鹿島・清水は東日本大震災の災害廃棄物処理業務も受注増になっている。12年3月期の受注高は鹿島・大成・大林は前期を上回る予想をしている。ちなみに竹中は12月期でも前期を8.1%下回ると予想している。
主力とする国内建築工事の12年3月期受注高は、清水を除く3社が前期を上回ると予測しているが、国内建築工事は受注競争が依然厳しく、工事規模も縮小傾向にある。VE提案や原価改善によって利益を捻出する余地は狭まっており、受注量の確保だけでなく、損益面でも難しい状況が続くと思われる。
完成工事の採算を示す完成工事総利益率は、12年3月期は鹿島を除く3社が前期比で下落を見込む。被災地への作業員流入によって、型枠工・鉄筋工など労務者不足が表面化。労務費の上昇を懸念する声もある。鹿島は海外プロジェクト損失の影響を引きずった前期の反動から粗利益率が改善する。
11年4〜9月期の連結業績は、4社とも増収となったものの、本業の儲けを示す営業利益が増加したのは、大型開発プロジェクトの利益計上が進んだ清水だけ。12年3月期は全社が増収で営業増益を見込んでいる。
復旧・復興工事もあって、民間工事の延期や中止をカバーする形になった。その工事の延期・中止といった需要減は底を打ったとみている。復旧工事を含め建設需要に弾みがつくものと思われる。
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臨海副都心に1.6万キロワットの自家発電設備
自前電力供給網の整備も
=東京都=
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東京都は、臨海副都心(江東区)で自立分散型エネルギー供給システムの都市機能を持つ街づくり構築のため、来年度からモデル事業に取り組む。その目玉事業には定格出力1.6万キロワット級のガスコージェネレーション(熱電併給)型自家発電設備を14年度までに設置する方針だ。
この発電された電力は、独自の送電網を設け、東京ビッグサイト(国際展示場)や青海コンテナふ頭などへ供給できるようにする。来年度から事前調査に入って、環境局が12年度予算に3,100万円の調査費を要求する。羽田空港の国際化を契機に臨海副都心は大型開発が見込まれ、都の関連会社「東京臨海熱供給」の地域冷暖房の熱供給システムが整備済みしており、自家発電設備の導入効果は高いとしている。
14年度までに1.6万キロワット級の熱電併給型自家発電設備(7,800キロワット級2基)を導入するため、民間事業者を募集する。都は設置コストの一部を負担する形にする。15年度以降は最大3.1万キロワット級の能力規模に増強する計画。そのため14年度までに東京電力とは別の送電網整備をすることになる。 |
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鉄骨解体の自動切断に水素ガス使用
戸田建設で実用化
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エコエネルギーでもある水素ガスは自動車に利用される研究が進んでいるが、戸田建設は水から分離した水素ガスを使い、鉄骨建築の解体工事を水素ガス自動切断する「TO−HYCU工法」を開発し、実用化した。
従来の鉄骨切断に使用されていた溶断ガスは酸素ガスに溶解アセチレンガスか、プロパン系ガスによって行われていたが、水素ガスを使用した場合、燃焼速度が速く、厚い鉄骨を高効率に溶断できる。また、炭素成分を含まないため温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)を排出しないなどの利点と、ガス費用も約3分の1に抑えられる。
鉄骨の解体作業は、柱に分割型の走行レールを取り付け、自動で切断していく方法。水素ガスは火口先端部で酸素ガスと燃焼させるため、水素ガスはアセチレンガスの炎にように火力を確認しにくい透明な炎のため、事前に切断する鉄骨板厚などの条件に合わせてガス流量調整を行う必要がある。
新耐震設計以前の建築物は耐震性不足、かつ老朽化などによって建て替え期に入っており、解体作業の需要が増えている。鉄骨建築の場合、鉄骨切断を高効率で行える工法を研究していたが、独自技術によって実用化された。水素ガスは密閉空間でない限り、漏れ出しても大気中に拡散するため危険性はなく、解体現場での作業には問題なく、安全確保と作業の効率性につながる。 |
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環太平洋経済連携協定(TPP)に参加表明し、与野党・経団連・農協らはじめTPP加盟反対団体は一段とボルテージーが上がっている。TPP賛成派は「(反対派を)尊農攘夷だ」と言って、過度の保護政策は農業を弱体させると指摘する。反対派は「TPPに入れば農業は壊滅し、食糧受給率は10%台になる」と強く反発する。
しかし、誰の目で見ても現行農政では、いずれ日本農業は「このままでは農業は自滅する」と、言い切る人が多いことも確かである。
TPPとは包括的経済協定のことである。非関税障壁を撤廃し、10年後は関税率をなくし、完全自由化貿易にすることである。現在のコメ関税率は778%かかっているが、この関税率を段階的にゼロになる。反対派は声高に指摘するのは安いコメと同時に<食の安全基準>が護られないことである。遺伝子組換え表示の撤廃、残留農薬や食品添加物基準の違いなどを挙げている。どれも安全・安心につながる問題だけに共感する点である。
現行の食料自給率(カロリーベース)40%がTPPに加盟すれば、将来14%程度に落ち込む。<食の安全保障>が維持できないと訴え、米豪農業規模の違いが大きすぎると指摘する。日本1.9ヘクタールに対して米国100倍、豪州1,500倍では「規模で、日本農家は淘汰されること必至」とも指摘する。
野田佳彦首相は「農業を守り、豊かな農地を守る」と言っている。日本の農家・農村地は、山間地の狭い土地を切り開いた農地が65%であり、その農地・田園地帯によって豊かな自然の恵みを得ているのである。その意味では日本農業の良さは十分に理解できるし、維持し残して頂きたい。
過保護農家の農政改革を訴えるTPP賛成派は、全国農業協同組合連合会(JA)の既得権益が農業の大規模化や産業化を阻害していると指摘する。過保護農政の例として、ウルグアイランドのオレンジ・牛肉問題で「6兆円も使ったのに雲散霧消してしまった」と弾劾する。その元凶をJAとまで言い切る。
農業基本法(1961年)を境にJAが設立した。958万人の組合員を擁する巨大組織となる。今では、JAは金融や保険などによって院外者へも拡大する一方、本来の協同組合の互助精神は希薄になるばかりであると指摘されている。
かつて日本の農業は大地主と小作人で成り立っていた。大地主=経営者、小作人=従業員とでも言える。この構造が戦後GHQの農地解放で、小作人は小規模農家となり非効率な農業に転じ、その上にJAが君臨する。
戦後食糧事情の悪化もあって、<白米願望が>コメ増産政策を取ったものの、生産過剰となって減反政策と転じる。この間に7兆円以上の補助金が使われている。交付金・助成金など<補助金漬け>で農家は優遇政策に慣れ切った上に、農業機械が導入と高効率化で、働き手は<父ちゃん・母ちゃん・兄ちゃん>の3ちゃんでも十分にやっていけた。兼業農家の拡大である。こうなると<代官JA>はやりたい放題になる。政治家とJA、農水省とJA、政治家と農水省のトライアングルの中に農家が票田として利用される。
このトライアングルの外で活路を拓いている<JA離れ農家>はTPPを問題にしない。彼らは民主党の戸別補償制度にも「農業や農家をダメにする政策だ」と言って反対する。戸別補償も原発交付金も財政が潤う自治体と同根であって、既得権益の維持にしがみつく構図と指摘する。
戦後の食糧難。農家への買い出しや闇コメで凌いでいた時代。小学校の教諭が「生き残るのは農家」と言った。コメなど食料を持っている農家は、「どんな状態でも最後まで生き残れる」と言っていた。今でも印象に残る。それから半世紀以上経ち、果たして農家が残るのか、農業は維持できるのかは誰も明確な答えが出せないでいる。
グローバル化は、TPPという<外圧>によって、日本農業を護りながらも大改革を促し、新たな活路を見出すことにあることだけは確かである。TPPの問題から、中国・韓国とのFTAへとつながっていくことになる。もはや避けて通れない課題である。賛否両論で停滞するのではなく。自由貿易を見据えた積極的な戦略が迫られている。
お隣の韓国の国会は先月22日、与党ハンナラ党がFTA批准案の強行採決踏み切った。野党民主党議員が採決阻止を狙って、催涙剤を撒き大混乱のなかでの可決だ。通商国家として世界市場を席巻する韓国でも農業、畜産だけでなく国内経済に深刻さを増している。
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*この項は今回で最終回。校書掃塵(文書を校正するには塵を掃うがごとし)の思いで毎回脱稿していました。ご愛読有難うございました。 |
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